2017 Fiscal Year Annual Research Report
Centennial-scale monsoon variation by using sediment cores in blackish lake
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15K17775
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| Research Institution | Shinshu University |
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Principal Investigator |
山田 桂 信州大学, 学術研究院理学系, 准教授 (80402098)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 東アジアモンスーン / 後期完新世 / 貝形虫 / 酸素同位体比 / 汽水湖 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
H29年度は，西日本に位置する中海で採取したN2015コア試料を対象に，全有機炭素量，全窒素量及び硫黄濃度の測定，貝形虫B. bisanensisの成体殻及び最後の幼体（A-1）殻の炭素・酸素同位体比を測定した．夏季の降水量変動を示す成体の貝形虫殻の酸素同位体比は3000年前～1000年前について，冬季のモンスーン強度を示すA-1幼体殻の酸素同位体比は3000年前～1800年前を対象とした．さらに，年代決定のための1試料の14C測定を追加で外注により行った．当初は2試料を追加する予定であったが，1試料は用いた木片の重量が不足であったため，1試料のみとなった．
すでに公表されている過去1800年間の中海の夏季モンスーン変動や東アジアの他地域から報告されているモンスーン変動と合わせて，過去3000年間の東アジアモンスーン変動のデータを得ることができた．これらを用いてスペクトル解析及びウェーブレット解析を行い，過去3000年間の数百年スケールの東アジアモンスーン変動について考察した．その結果，数百年スケールの東アジア夏季モンスーン変動は，変動周期とパターン及び太陽活動との関連に従うと3つの時期に分けられた．Interval Iは太陽活動を示す200年周期が認められ，中国の夏季モンスーン変動と良い一致が見られた．Interval 2は変動の振幅が小さく，共通する周期や変動パターンは見られなかった．Interval 3は一部の夏季モンスーン変動と共通した変動は見られるものの，太陽活動との関連は見られなかった．このように，夏季モンスーン変動と太陽活動については，一部の時期に限って相関が認められた．また，冬季モンスーン変動は300～500年周期で変動していたことが明らかになった．
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