2015 Fiscal Year Research-status Report
新触媒を用いる芳香環コアの位置選択的なヘテロ官能基化
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15K17821
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村上 慧 名古屋大学, 物質科学国際研究センター, 助教 (90732058)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アミノ化 / 遷移金属触媒 / 二座配位子 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は芳香環の触媒的直接的アミノ化を目標として研究を行った。私は昨年度に銅触媒と2,2’-ビピリジンのそれぞれ6,6’位にメチル基を有する6,6’-ジメチル-2,2’ビピリジン(6,6’-Me2bpy)配位子を用いたイミド化を報告している。本年度は研究実施計画の通り、その配位子の類縁体合成を重点的に行い、イミド化反応への配位子の影響を調べた。窒素に隣接する位置に嵩高いtert-ブチル基を有する配位子を合成し、検討を行った。残念ながら、反応の進行が遅いことがわかった。電子求引性の置換基であるトリフルオロメチル基を4,4'位にもつ6,6’-Me2bpyを配位子として用いたところ、2-フェニルチオフェンのイミド化を加速することがわかった。反応の加速効果は、まだ2-フェニルチオフェンを基質にした場合に限られているが、基質一般性の高い配位子合成における知見を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
配位子の検討を行い、アミノ化における配位子の構造が活性に与える影響を精査した。また配位子と反応速度に関する研究を行うことにより、反応機構についての重要な知見を得た。一般的なアミノ基の導入に関しては、現在検討を行っている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き、ヘテロ官能基化の一般化についての検討を行う。特にアミノ化の一般性を高めるべく、様々な窒素源の合成と反応条件の検討を行う。
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