2016 Fiscal Year Annual Research Report
Deveropment of a molecular photo-fuel cell with self-maintenance property
Project/Area Number |
15K17832
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
谷田部 剛史 九州大学, 工学研究院, 助教 (00748387)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 光燃料電池 / 水の酸化触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
可視光と水のみを用いた光燃料電池の従来の研究では、半導体や酵素が電極触媒として用いられている。半導体や酵素の電極触媒は、低効率、不安定または触媒の化学修飾が困難であるという問題点がある。この問題点を解決するために、本研究では光燃料電池の電極触媒として、水を酸化する分子触媒を開発することを目的とした。さらに、分子触媒を光触媒表面に固定したアノード電極を作成し、分子触媒を用いた光燃料電池の開発を目指した。 水の酸化触媒として、酸素とμ-ヒドロキソ二核鉄錯体の反応によって、μ-オキソ三核鉄錯体を新規に合成し、その水の酸化能を明らかにした。また、ペンタメチルシクロペンタジエニルおよび有機ケイ素化合物を配位子とするイリジウム錯体を用いることで、従来の酸化イリジウムの水の酸化能を凌駕するアモルファスシリコンに担持された酸化イリジウム触媒を開発した。さらに、光触媒への吸着能を兼ね備えた水の酸化触媒を合成し、本研究課題の目標である分子触媒を用いた光燃料電池の開発を行った。具体的には、ペンタメチルシクロペンタジエニルおよびビピリジンジカルボン酸を配位子としたイリジウムアクア錯体を、光触媒である酸化タングステンに吸着して、光燃料電池のアノード触媒を作成した。このアノード触媒と白金をカソード触媒に用いたところ、擬似太陽光下で機能する光燃料電池の作成に成功した。
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Research Products
(2 results)