2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of high atom economy synthesis of cyclic peptides based on sequential amidation-cyclization
Project/Area Number |
15K17852
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
布施 新一郎 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (00505844)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | マイクロフロー / 光反応 / 瞬間混合 / ペプチド / 環状ペプチド / NCA |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請研究ではα-アミノ酸-N-カルボキシ無水物を用いるペプチド鎖伸長法の開発と光反応を用いる新規な環状ペプチド構築手法の開発を目的とした。後者に関してはその開発に成功し、学術誌にその成果をすでに報告した(Org. Biomol. Chem.誌, 2016, 14, 11244-11249)。一方で、α-アミノ酸-N-カルボキシ無水物を用いるペプチド鎖伸長法の開発では、収率向上は予想以上に困難を極め、様々な検討を行なったにも関わらず当初目的としていた反応成績を達成するには至らなかった。 しかしながら、その研究過程でα-アミノ酸-N-カルボキシ無水物自体を合成する新手法を発見したことから研究計画を変更して、平成29年度は集中的にその反応条件検討と基質適用範囲の検証に取り組んだ。様々な検討の結果、マイクロフローリアクター中で0.1秒以内にpHを切り替える手法および、瞬間的に反応溶液を希釈する手法を共に駆使することにより従来法では合成が不可能であった、酸性条件下で不安定な官能基を有するα-アミノ酸-N-カルボキシ無水物を合成することに成功した。しかも開発した手法は全てのタンパク質構成アミノ酸に適用可能であり、加えて、数種類の有用人工アミノ酸に適用可能であることを実証した。現在最も汎用されている合成手法は約100年前に開発されたものであり、本申請研究で開発に成功した合成手法は、この約100年間実践的な手法として君臨し続けてきた手法を置き換えうるものであり、大きな意義をもつ結果であると考えている。
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Research Products
(23 results)