2016 Fiscal Year Annual Research Report
Rare Earth-Catalyzed Heterotactic Polymerization of Conjugated Polar Monomer
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15K17866
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| Research Institution | Nagaoka University of Technology |
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Principal Investigator |
戸田 智之 長岡技術科学大学, 工学研究科, 助教 (60709335)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 金属触媒 / 希土類金属 / ヘテロタクチック / メタクリル酸メチル / 錯体 / 配位重合 / 二核錯体 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、カチオン性希土類金属錯体を触媒とするメタクリル酸エステル類の高ヘテロタクチック重合反応の重合機構および、得られたヘテロタクチックポリマーの物性解明を行うことを目的とした。本年度は、昨年同様メタクリル酸メチルのヘテロタクチック選択的重合が進行する条件検討を進めた。昨年度に得られた知見として、1,2,3,4,5-ペンタメチルシクロペンタジエニル配位子を有するルテチウム錯体を触媒とする系において、これのカチオン性錯体と中性錯体の両方が関与していることが明らかとなっている。この知見をもとに新たにシクロペンタジエニル基が2つ連結した配位子を合成し、これを配位子とする二核錯体を合成した。
金属に対して0.5当量のトリチルカチオンを活性化剤に用い、単分子内にカチオン性錯体と中性錯体が発生する条件でメタクリル酸メチルの重合を検討した。中心金属をスカンジウムとした二核錯体においては、期待するヘテロタクチック重合の発現は見られなかったが、中心金属をルテチウムならびにイットリウムとした二核錯体では高ヘテロタクチック重合の進行が確認され、重合活性はルテチウムのほうが高かった。このことから、メタクリル酸メチルのヘテロタクチック重合において、配位子と金属中心の相性が重要であり、かつカチオン性錯体と中性錯体の両方が本ヘテロタクチック重合の発現に必須であると推察される。
以上、本研究によってメタクリル酸メチルのヘテロタクチック重合の発現に必要な条件が見いだされつつあり、さらに触媒を検討することにより、新たな立体選択性を持つポリマーの合成が期待される。
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