2016 Fiscal Year Annual Research Report
Photoluminescent property of CNDs for "on-off-on"-type response mechanisms
Project/Area Number |
15K17874
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
森田 耕太郎 東邦大学, 理学部, 講師 (70396430)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | カーボンナノドット / センサー / 発光 / 検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
グルタチオンを原料として電気炉加熱分解法によって合成した CND (以下、GSH-CND) の発光量子収率は 0.46 であることが明らかとなった。窒素や硫黄を含む原料から合成した CND は比較的発光量子収率が高くなることが知られていることから、GSH-CND の組成を基準としたより高輝度な CND の合成に取り組んだ。グルタチオンを構成する三種のアミノ酸ーグリシン (以下 G)、システイン (以下 C)、グルタミン酸 (以下 E)ーを物質量比 1:1:1 として CND を合成したところ、GSH-CND とほぼ等しい量子収率 0.44 となった。これにより、電気炉加熱分解法によって合成した CND の発光量子収率は、原料の元素組成によって制御できることが明らかとなった。また、G-CND、C-CND、E-CND の発光量子収率はそれぞれ、0.13、0.08、0.40 となった。二種のアミノ酸の混合比率と得られた CND の発光量子収率について検討したところ、グリシン-グルタミン酸混合系 (以下 G_xE_1-x-CND) では、いずれの混合比率でも G-CND を超える発光量子収率を示したが、グルタミン酸比率の上昇に従って E-CND の発光量子収率に漸近することが分かった。これに対して、システイン-グルタミン酸混合系 (以下 C_xE_1-x-CND) では、x = 0.25 - 0.5 の範囲で GSH-CND を上回る発光量子収率を示し、x = 0.4 で最大 0.57 となることが明らかとなった。また、いずれの CND でも発光極大波長は 380 ± 5 nm でほぼ一定であった。以上により、原料の元素組成を精査することによって、発光極大波長に影響を与えずに発光量子収率のみを制御することが可能となった。
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Research Products
(11 results)