2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development of pressure-velocity gradient measurement probe and clarification of the turbulent mechanism of jet
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15K17969
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
岩野 耕治 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (20750285)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 圧力・速度勾配相関 / 噴流 / 乱流 / レイノルズ応力 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は圧力・速度勾配同時測定プローブの開発とそれを用いた噴流の乱流構造の解明である.平成27年度で,圧力・速度勾配同時測定プローブの製作およびプローブ特性の調査は終了したので,平成28年度は製作したプローブを用いた乱流計測を行った.本プローブを用いて二次元乱流噴流中の圧力変動および速度勾配の同時測定を行い,圧力変動と速度勾配変動の相関からなるレイノルズ応力の消失項を直接的に算出した.その結果,比較的レイノルズ数が大きな場合,圧力と速度勾配の相関は変動圧力と主流方向速度の勾配変動の相関が支配的であるものの,レイノルズ数が小さい場合には変動圧力と主流垂直方向速度の勾配の相関の寄与も大きいことが明らかとなった.また,クロスウェーブレット解析により圧力変動と速度勾配変動の時空間的な相関を調査した.その結果,フーリエ変換を用いたクロススペクトル解析ではとらえることのできない間欠的なレイノルズ応力の消失過程,すなわち乱流の等方化過程を捉えることができ,乱流の等方化は空間的に局在化して起こることが明らかとなった.また,大スケールのレイノルズ応力の消失と小スケールのレイノルズ応力の消失が同じ位置で発生していることも確認でき,乱れの等方化過程においてスケール間のインタラクションが存在することが明らかとなった.本研究により得られた知見は将来的にレイノルズ応力輸送方程式モデルの精度向上に寄与するものであると考えられる.
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