2017 Fiscal Year Annual Research Report
Experiments on the amplification of self-excited thermoacoustic oscillations by suppressing generations of higher harmonics
Project/Area Number |
15K17978
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
清水 大 福井工業大学, 工学部, 准教授 (40448048)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 熱音響自励振動 / 共鳴器列 / 高次振動モード / 非線形 / 衝撃波 / 熱音響ソリトン / 進行波 |
Outline of Annual Research Achievements |
ループ管型熱音響エンジンにおいて,ヘルムホルツ共鳴器を局所的に接続することにより,進行波成分を含む大振幅な熱音響自励振動が発生することを実験により明らかにした.これまで,直管型熱音響エンジンに共鳴器列を局所的に接続することにより,自励振動に含まれる高次振動モードの発生が抑制され,飽和時における超過圧の増幅が可能であることを示してきた.また,既存のループ管に共鳴器列を全体に渡って接続することにより,高次振動モードの発生が抑制され,熱音響孤立波(熱音響ソリトン)が自律的かつ継続的に発生することを明らかにした.平成29年度は,平成28年度に構築した直管型熱音響エンジンを2つ組み合わせたループ管(全長3.4 m)の構築を進め,共鳴器を局所的に接続する実験を行った.共鳴器をループ中心に対して点対称な位置に1つずつ計2個接続することにより,大振幅な自励振動が発生することが分かった.この方法により,低温熱交換器から2 cmの位置における超過圧は,共鳴器を接続しない場合と比べてpeak-to-peak値で最大42%増幅することが分かった.この場合,基本振動モードの振幅そのものが増幅し,同時に測定した全ての位置(低温熱交換器から2 cm, 42 cmおよび82 cm)において,振幅が増幅することが分かった.一方,共鳴器の接続位置によっては,むしろ減衰する場合があることも明らかとなった. 進行波成分を含む自励振動が発生するループ管型熱音響エンジンにおいて,共鳴器の接続による自励振動の増幅効果が確認された意義は非常に大きく,既存の技術との相乗効果が期待される.また,本研究の結果から,共鳴器を軸方向に共鳴器列として取り付けるだけでなく,特定の位置において円周方向に複数取り付けることによる大振幅化が期待されることから,引き続き共鳴器を応用した熱音響自励振動の大振幅化について研究を進める.
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Research Products
(2 results)