2016 Fiscal Year Annual Research Report
Development about Automatic Design Technologies for Inductive Power Transfer Systems
Project/Area Number |
15K18029
|
Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
米津 大吾 関西大学, システム理工学部, 准教授 (20368202)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | インダクタンス / 交流抵抗 / 電力伝送効率 / 力率 / 有限要素法 / FDTD法 / ルンゲ・クッタ法 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度においては、検討してきたすべての周波数帯(数十kHz帯、数百kHz帯、数MHz帯)において、出力電力や電力伝送効率等の実験結果とよく一致する計算結果が得られる手法の開発、更には高電力伝送効率となる条件を求めることを目指した。 数十kHz帯の非接触給電装置については前年度の研究から計算結果と実験結果は良く一致していたため、電気自動車の充電を想定して、送・受電装置(コイル)間の距離を100mm離した場合においても電力伝送効率が90%以上となることを目指し、計算を行った。その結果、導体径2mmのビニール絶縁電線から製作した内径87mm、外径約300mm(送電側コイルの巻数26、受電側コイルの巻数24)の送・受電コイルを用いることで電力伝送効率の計算結果は92.1%、実験結果は91.0%の結果となった。 数百kHz帯については、前年度においては、実験結果と計算結果が一致する範囲は400kHz以下であったが、より広い範囲で一致させることに成功した。また、コイルの巻数や寸法について検討したところ、線径1mmのエナメル銅線から製作した巻数8、内径200mm、外径221.6mmの送・受電コイルにより、送・受電コイル間の距離を100mmとした場合において、実験結果、計算結果ともに電力伝送効率は90%程度の結果となった。 数MHz帯については、線径0.8mmのエナメル銅線により1辺100mmの正方形、巻数を5とした送・受電コイルを製作し検討したところ、送受電コイル間距離を30mmとした場合でも電力伝送効率は70%以上となる実験結果が得られた。 なお、上記のようにいずれの周波数帯においても計算により特性を予測するための時間は1つの状態において数十分程度であり、短時間に設計計算を行うことは可能である。また、力率・電力伝送効率を大きくするコンデンサのキャパシタンスを容易に求める方法も示した。
|