2017 Fiscal Year Annual Research Report
Growth of low-reisitivity diamond wafers for ultra low-loss power electronics
Project/Area Number |
15K18043
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
大曲 新矢 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (40712211)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ダイヤモンド / 低抵抗 / ウェハ / ホウ素ドープ |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度(平成29年度)は、低抵抗ウェハの合成と縦型ショットキーデバイスの作製・評価に取り組んだ.熱フィラメントCVD法の一般的な合成速度は0.5 um/hと遅く,厚膜成長に適していない.長時間に亘っての連続成長は,基板ホルダー上の多結晶成長,異常成長核形成が生じ,結晶品質を低下させる.そこで我々は,成長パラメータ (ガス圧,フィラメント温度,基板温度) の最適化による成長速度の向上を試みた.その結果,成長速度は4.2 um/hまで高速化可能であることを明らかとした.成長表面はマクロステップバンチングしており,異常成長核は抑制されていた.厚膜成長後,レーザカットとスカイフ研磨により,下地種結晶を取り除き,自立ウェハを作製した.自立結晶のX線ロッキングカーブ半値幅は25秒であり,下地の種結晶の値と同一であった.この低抵抗ウェハ上に縦型ショットキーバリアダイオードを試作した.低抵抗基板上にホウ素濃度約1E16 cm-3のドリフト層を成長し、酸洗浄による表面酸素終端化後にMo/Auショットキー電極を形成し,素子特性を評価した.その結果、高いスイッチング特性 (整流比8桁),100 Vまで装置検出限界以下の低い漏れ電流を観測した.このことから,今回作製した低抵抗ウェハが半導体デバイス用途として高いポテンシャルを有していることを確認した.今後低抵抗基板上のドリフト層成長条件の最適化により,更なる改善が期待できる.
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Research Products
(8 results)