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2015 Fiscal Year Research-status Report

伝送線路理論に基づく土壌成分測定技術の研究

Research Project

Project/Area Number 15K18046
Research InstitutionTokyo Institute of Technology

Principal Investigator

伊藤 浩之  東京工業大学, 精密工学研究所, 准教授 (40451992)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2018-03-31
Keywordsセンサネットワーク
Outline of Annual Research Achievements

基礎技術確立のために,まずは誘電率の検出を目指して電磁界シミュレーションの利用を検討した.誘電率の虚部の影響により信号が大きく減衰するため,これを考慮する必要があるが,土壌水分量毎に周波数依存性を持つ複素誘電率を正確に電磁界シミュレータで考慮することが困難であったため,プリント基板を製造して実測で検討を行うこととした.特性インピーダンスが50Ωであるコプレナー型伝送線路を防水加工し,体積含水率を変えた土サンプルに伝送線路を挿入してネットワークアナライザ(Agilent社, E8361A)でSパラメータを測定した.Sパラメータの周波数特性や,伝搬定数,RLGCパラメータの体積含水率依存性を評価した.また,Sパラメータからパルス応答を計算し,TDR法の評価も行った.35%以上の体積含水率では,高周波での信号減衰が大きくなり反射波の立ち上がり時間が変化するため,遅延時間を測定するTDR法では高い精度が得られないことが分かった.土壌の水分量の影響を受けた信号を高SNRで測定するという観点で検出方法と伝送線路構造の検討を行った.伝送線路の中間にスタブを取り付けたT型の構造として,端子間を伝搬する信号とスタブ端で反射した信号を干渉させ,信号のピークあるいはノッチの周波数から水分量を計算する手法を開発した.この手法における水分量毎の測定値のばらつきは2.3%であり,市販品と同程度の精度が実現できた.以上により,土壌水分量の部分測定(0次元測定)に成功し,深さ方向の測定(1次元以上の測定)に向けた基礎技術を確立した.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

平成27年度は土壌水分量の0次元測定技術を確立し,1次元測定に展開することを目標とした.提案書に記述した反射波法とクロストーク法について,実測をもとに0次元ならびに1次元測定の実現可能性を検討し,体積含水率が高い場合に信号減衰が大きいことが問題であることが分かった.そこでスタブを用いる新規方法を開発し,市販品と同程度の測定精度が得られることを実測にて確認した.したがって,平成27年度の目標は概ね達成できた.

Strategy for Future Research Activity

平成28年度は,本研究で開発した手法を応用して面(2次元)以上の物理空間で土壌水分量を測定するためのハードウエア構成をシミュレーションと実測を行いながら研究する.空間分解能と水分量測定精度を向上させるために伝送線路構造と周波数の最適化手法を検討する.平成29年度は,さらなる水分量高精度測定のために,土壌の影響を考慮した有損失伝送線路モデルと土壌の複素誘電率を計算する手法を検討する.さらに,土壌中イオン濃度も測定する技術の実現可能性を研究する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2016

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 伝送線路を用いた土壌水分量測定技術の検討2016

    • Author(s)
      富樫 祐太、伊藤 浩之、道正 志郎、石原 昇、益 一哉
    • Organizer
      第43回アナログRF研究会
    • Place of Presentation
      国民宿舎みやじま 杜の宿
    • Year and Date
      2016-03-01 – 2016-03-02

URL: 

Published: 2017-01-06  

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