2016 Fiscal Year Annual Research Report
Study on a Victim Detection System by Microwave Power Transfer
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15K18051
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
三谷 友彦 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (60362422)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 無線電力伝送 / マイクロ波 / レクテナ / マグネトロン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、マイクロ波無線電力伝送による遭難者探索システムの確立であり、研究目的を達成するために、(A)マスタースレーブ型位相制御マグネトロンの研究開発、および(B)バッテリーレス受電端末の研究開発、に取り組んだ。項目(A)に関しては、マスタースレーブ動作の核となる位相制御マグネトロンの改良に取り組み、位相安定度±1°以下の電力可変型位相制御マグネトロンの構築に成功した。項目(B)に関しては、バッテリーレス動作の核となる倍電圧型レクテナ(アンテナ+整流回路)の研究開発に取り組んだ。半波長ダイポールアンテナの給電点に倍電圧型のショットキーダイオードを直接接続したレクテナを製作し、1cm角あたりの受電電力密度が1mWとなるような環境において最大効率47.4%を達成した。また、チャージポンプコンデンサがなくてもショットキーバリアダイオード自身に電圧保持機能があるため、倍電圧動作が実現することを回路シミュレーションにより明らかにし、査読付き論文として公表した。最後に、遭難者探索システム全体の原理検証試験として、倍電圧レクテナから再放射される高調波を用いたレクテナの位置推定手法に関する研究を実施した。整流回路の非線形性により発生する二次高調波および三次高調波がダイポールアンテナから放射される際のアンテナパタンを実測し、電磁界シミュレーションで得られるパタンによく一致することを明らかにした。さらに、実際にレクテナから再放射される二次高調波をパイロット信号とした到来方向推定実験を行った。実証実験結果より到来方向推定誤差は±3°程度であった。到来方向推定誤差の改善は今後の課題である。
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Research Products
(7 results)