2015 Fiscal Year Research-status Report
Si-On-Quartz基板をプラットホームとした生化学分析デバイスの開発
Project/Area Number |
15K18056
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
中島 義賢 東洋大学, 学際・融合科学研究科, 准教授 (40408993)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | μ-TAS / 電気泳動 / ゼータ電位 / ECM / MPC |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では電気泳動による流路内での測定対象の流れのメカニズムを詳細に把握し、アレルギー・血液診断などの分野における新規分析デバイスおよび分析手法の提案を目的とした。 まず始めに、サンプルを計測した際に電気信号に含まれるノイズ源の低減が必要で、1)流路表面へのコーティング剤の成膜状態をXPS測定により調べ、2)成膜済みの流路で、流速の電圧依存性を調べ電気浸透流を外挿し、最小となる条件の確立を行った。 続いて、流路のゼータ電位測定分解能の1mVを確認し、3)抗原抗体反応量によるゼータ電位の変化や4)生細胞→死細胞によるゼータ電位についても評価し、判別可能であることを確認した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の課題は前述の通り、1.流路内の測定対象の流れの解明と2.電気信号によるモデル粒子や細胞の測定およびその状態評価を計画していたが、その両課題について計画の通りに実験・検討を進めることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
SOQ 基板をプラットホームとした新規生化学分析システム化へ向けて、電気信号に含まれるノイズ源の低減とゼータ電位測定分解能の向上を確立したので、次の研究を検討する。 1) 同一流路での多重分析 アレルギー検査は10数種類に及ぶため、1流路1検体の場合、その検査項目数だけ流路も必要になる。そこで流路で複数のサンプルの同時計測ができるように、デバイスの要素技術やその測定手法を提案する。 2) 希少細胞捕獲・評価 細胞接着分子を用い、細胞が捕獲されることを確認し、さらに捕獲した細胞の回収や培養が可能かを検討する。
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