2015 Fiscal Year Research-status Report
次世代航空通信向けマルチユーザMIMO技術の開発及び航空機縮尺モデルを用いた評価
Project/Area Number |
15K18073
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Research Institution | Electronic Navigation Research Institute |
Principal Investigator |
森岡 和行 国立研究開発法人電子航法研究所, その他部局等, 研究員 (80711316)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | マルチユーザMIMO / 航空通信 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではマルチユーザMIMOシステムを空港面における航空通信に適用するため、空港面環境におけるマルチユーザMIMO信号処理技術、地上および航空機上のアンテナ配置の検討を行う。平成27年度には、基礎検討としてすでに実用化されているマルチユーザMIMOシステム(IEEE802.11.ac)を用いた評価を行った。評価の結果、マルチユーザMIMOシステムを見通し通信が基本となる空港面に適用する際の課題が明らかとなった。本年度の基礎検討に基づき、平成28年度以降、マルチユーザMIMOシステムを空港面通信システムに適用するための基礎検討を実施していく予定である。 また、平成27年度には、航空通信に適した変調方式である連続位相変調方式をMIMOシステムに適用させるための技術について基礎検討を行い、計算機シミュレーションによってその有効性を確認した。本研究成果は国内学会および国際学会にて発表し、次年度以降実用化へ向けた評価を実施していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は、すでに実用化されているマルチユーザMIMOシステム(IEEE802.11.ac)を用いた評価を行うことで、既存システムの問題点について検討した。既存システムを利用したことで実験システムを効率よく構築することができた。今年度の検討事項を基に、次年度に改善方式を検討していく予定で進めており、おおむね順調に進展しているといえる。 また、シミュレーションによる信号処理方式の基礎検討も平行して行っており、こちらに関しては順調に進展し、研究成果の発表を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度には、①シミュレーションによる信号処理方式の検討、及び②ソフトウエア無線システムを用いた基地局アンテナ4本×ユーザアンテナ1本×4ユーザのマルチユーザMIMO評価環境の構築・評価を行う予定である。 平成29年度には、①シミュレーションによる信号処理方式の改善、及び②ソフトウエア無線システムを用いた基地局アンテナ4本×ユーザアンテナ2本×2ユーザのマルチユーザMIMO評価環境の構築・評価を行う予定である。 平成30年度には、構築したソフトウエア無線システムを用いて①航空機縮尺モデルを用いたマルチユーザMIMOシステムの評価、及び②航空機縮尺モデルを用いたアンテナ配置の検討に取り組む予定である。
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Causes of Carryover |
実験用器材(IEEE802.11.ac関連機器)の単価が下がり、予定よりも安く購入できたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度以降の実験結果をより効率的に公表するための学会参加費及び、より詳細な実験を行うための実験機材の購入を予定している。
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