2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of precise carrier dissemination system by long optical fiber stabilization
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15K18082
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
和田 雅人 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 計量標準総合センター, 研究員 (20635817)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 光キャリア伝送 / 干渉計 / ファイバノイズ / 環境隔離 |
Outline of Annual Research Achievements |
・中途局の開発 本研究の要である中途局の開発に着手した。中途局は、局Aおよび局Bから伝送された信号をそれぞれ抜き出し、伝送路で受けたファイバノイズを補償する役割を持つ。ここで、光ビート干渉計の出力信号に周囲の環境変動が影響することがわかった。長距離光ファイバ伝送路において受けるファイバノイズは雑音補償システムによって除去される。しかし、光ビート干渉計において生じるファイバノイズはシステムノイズフロアとなり、除去不可能である。光時計の研究が急速に進展し、さらに精度が向上したこともあり、この干渉計のノイズフロアが解決すべき課題となった。 ・干渉計の雑音の評価 干渉計の雑音を低減するためには、干渉計を実験室環境から隔離する必要があった。そのため、超安定環境を用意した。超安定環境は、密閉、真空、温度安定化、音響遮蔽、除振によって実現された。超安定環境は、10 mファイバに誘起される位相雑音および周波数不安定性を大幅に低減した。また、超安定環境を起点とし、そこから特定の条件を取り去ることで、それぞれの環境がどの程度の位相雑音および周波数不安定性を与えているかについて調べた。密閉、真空、温度安定化、音響遮蔽、除振、いずれの環境も位相雑音および周波数不安定性の低減に有効であることがわかった。この知見により、小型の低雑音光ファイバ型干渉計を作製することが可能となり、光キャリア分配システムの足場が固められた。
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