2015 Fiscal Year Research-status Report
音響ディジタル計測によるリアルタイム音響イメージングに関する研究
Project/Area Number |
15K18084
|
Research Institution | 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工学群) |
Principal Investigator |
大淵 武史 防衛大学校(総合教育学群、人文社会科学群、応用科学群、電気情報学群及びシステム工, その他部局等, 講師 (40582896)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 超音波イメージング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では音響ディジタル計測により二次元リアルタイム音響イメージングを実現することを目的としている。音響ディジタル計測に用いる音響ディジタル通信を実現するためには、複数の送信器より同時にディジタル変調をした直交信号を送信することを可能にする必要があり、ディジタル変調をした音波の送受信特性を改善することが求められる。そこで、音波送信器におけるフィードバック回路によりインパルス応答を改善することで音波送受信特性を改善すること、また、小型化のために一部集積回路での実装を行い、その特性を確認することが本研究において計画されている。本年度は、音響ディジタル通信に用いる送受信器の特性改善について取り組んだが、想定していた信号が取得されていない。この原因として、想定しているモデルと実際の送受信機に乖離があると考えられ、未だ有用なモデルの構築に至っていない。また、本年度は送受信器の特性改善と並行してチップの集積回路化を見据え、音響信号処理を行う差動増幅アンプを用いたフィルタの集積回路化に関する検討および集積回路試作に向けた準備を行った。差動増幅アンプを用いたフィルタでは、低周波数ローパスフィルタ構築に必要となるトランスコンダクタに関する検討を行い、バルク端子を利用することで線形入力範囲の改善を行った。また、提案システムの集積回路化の準備として、基礎的なオペアンプやトランスコンダクタンスを題材として0.6umプロセスの集積回路レイアウト設計を行い1.8×1.8 (㎜)のチップ試作を行った。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の研究目標は送受信器の改善及び音響ディジタル通信に関する研究であったが、想定しているモデルと実際の送受信機に乖離があると考えられ、有用なモデルの構築に至っていない。また、小型化を見据えた音響用フィルタの集積回路化およびチップ試作に向けた準備に多くの時間を使用したため、本研究課題の進捗状況には遅れがある。
|
Strategy for Future Research Activity |
次年度は,本年度に引き続き集積回路化に向けた音響信号処理用フィルタの設計を行うとともに、音響ディジタル通信の性能向上のための送受信器特性改善を行う。その際に送受信器のモデル作成及びシミュレーションにおいて研究協力者などに助言を頂きと実験により検証作業を行う。さらに、このシステムを用いた音響ディジタル計測システムの実現を目指す。
|
Causes of Carryover |
本年度の研究目標は送受信器の改善及び音響ディジタル通信に関する研究であったが、想定しているモデルと実際の送受信機に乖離があると考えられ、有用なモデルの構築に至っていない。このため、複数送受信機を行うために必要となるスピーカとマイクロフォンの購入を行っていない。また、本研究に関連する研究成果報告を行っていないため、次年度使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
本年度購入予定器材を次年度に購入を行い、研究成果をまとめて研究発表を行う。これにより、研究計画書に記載していた使用計画を後ろ倒しにして執行する。
|