2016 Fiscal Year Annual Research Report
Operation optimization of dual-biofuel production using crystallization detection of long-chain fatty acids
Project/Area Number |
15K18148
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Research Institution | National Institute for Environmental Studies |
Principal Investigator |
小林 拓朗 国立研究開発法人国立環境研究所, 資源循環・廃棄物研究センター, 主任研究員 (10583172)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メタン発酵 / 廃グリース / 高級脂肪酸 / バイオセンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
廃グリースの資源化に関する研究が最近注目を集めはじめ、特に生物学的メタン化に関する研究が増加しているが、技術的な難しさから実施設への応用は進んでいない。その主要な制限因子は強い阻害作用を持つ遊離態の高級脂肪酸である。そのため高級脂肪酸の濃度を監視し、脂肪酸が過度に蓄積しないよう廃グリース投入量を適切に制御することが必要であるが、現場で利用可能なモニタリング手法が開発されていない。本研究では、高級脂肪酸の新規な現場モニタリング技術を開発して、安定性に問題のあるプロセスの運転管理に応用して、その有効性を評価することを目標として研究を実施した。 前年度の研究の結果、冷却晶析による検出が困難であることが判明し、脂肪酸を吸着可能な高分子薄膜をセンサー表面にコーティングすることで、効果的な検出が可能となった。この高分子膜による脂肪酸吸着条件の詳細な検討を行い、pHをアルカリ側に調整することで、脂肪酸を解離させイオン態で水相に分散することが極めて有効であることを発見した。また、この条件では中性脂肪は分散不可能なため、廃グリースに含まれる中性脂肪とは区別して、高級脂肪酸を選択的に検出することが可能となった。さらに、実際のメタン発酵汚泥に対してもセンサーを適用し、運転状況に伴って変化する脂肪酸の濃度の変化を有意に捉えることができ、定量性・有効性が実証された。本結果から投稿論文や特許出願の成果が得られた。
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