2018 Fiscal Year Annual Research Report
Visualization of solar shading effect by trees in urban areas
Project/Area Number |
15K18169
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
熊倉 永子 首都大学東京, 都市環境科学研究科, 助教 (90716135)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 暑さパターン / 都市緑化 / 都市熱環境 / ツイート / 街路樹 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年は、樹木の日射遮蔽効果の可視化に取り組んだ。 まず、都市部における樹木の日射遮蔽効果が高い場所を特定するため、1)ツイッターデータの投稿画像から、人々が涼しさを感じる樹木の配植傾向を分析、2)街路樹よる日射遮蔽効果が高い街区の抽出を行った。 1)については、温冷感に関するキーワードを含むテキストと共に投稿された写真の中から、都市の風景が被写体となる写真1032枚を抽出し分析した。その結果、暑さを表すツイートと一緒に投稿された写真には、建物やアスファルト道路などの人工的な要素が多く、涼しさを表すツイートでは、親水や樹木のある公開空地での投稿が多くみられた。各要素が出現する組み合わせは、アスファルト・車両・街路樹・低層建物と、公園の樹木・芝の2パターンが出現したが、暑さ、涼しさでほぼ似た傾向となった。そこで、出現要素が同じ79枚に対し、画像中に占める建物、緑、空、人工舗装の面積割合及び位置について比較した結果、緑が被写体として占める割合の差が最も大きく、涼しさを表すツイートは、暑さを表すツイートの約3倍の面積を占め、画像中の上部になるほど緑の面積が増加していた。このことから、都心部においても、空が樹木で覆われる空間で、人々は涼しさを感じることがわかった。 2)については、街路樹による日射遮蔽効果について、熱環境シミュレータを用いて都心の13街区で計算をし、太陽方位との関係で木陰が歩道に形成されない街区、建物の陰と重なる街区、常に樹木の陰が歩道に形成される街区、時間経過と共に木陰面積が増加する街区の4つに分類した。この結果を基に、東京2020大会マラソンコースにおける樹木による日射遮蔽効果が期待できる場所を推定しマップを作成した。
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