2015 Fiscal Year Research-status Report
16世紀末から17世紀初頭のヴェネツィアにおける建築的介入と社会的変革
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15K18191
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
青木 香代子 日本女子大学, 家政学部, 研究員 (00597065)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | ヴェネツィア / 都市史 / 建築史 |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度は16世紀末から17世紀初頭のヴェネツィアにおける建築的介入に関して、その時代背景を主に文献・資料をもとに調査・研究を進めた。その結果、トレント公会議閉幕後にヴェネツィア政府の中で顕著になっていった親教皇派と反教皇派貴族の対立がサン・マルコ広場をはじめとする建築的介入においても影響を与えていた可能性があることを明確化した。この成果は次年度以降、視点を具体的な建築的介入の例に移し、その実態を実証的に解明していくうえで重要な基盤となる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
一身上の都合により、当初予定していた現地調査をおこなうことが困難であったため
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度に実施することができなかった現地調査は平成28年9月におこなう予定である。その際、ヴェネツィア国立古文書館における調査を最優先とし、すでに文献・資料から明らかにした社会背景をより実証的に捉えることを目指す。続いて、平成29年1月と3月にはそれぞれ2週間の予定で現地調査をおこない、ヴィンチェンツォ・スカモッツィによる建築的介入の実態と、それに対して親強硬派・反教皇派双方が求めた社会的・政治的意図を解明する。
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Causes of Carryover |
当初予定していた現地調査をおこなうことが困難であったため
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該年度に実施することができなかった現地調査を平成28年9月におこなう予定である。
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