2017 Fiscal Year Annual Research Report

Inventions of the high functional rubber materials by the control of the surface nano structures

Research Project

Project/Area Number	15K18227
Research Institution	Hyogo Prefectural Institute of Technology
Principal Investigator	本田幸司兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 主任研究員 (20553085)
Project Period (FY)	2015-04-01 – 2018-03-31
Keywords	ゴム / ナノインプリント / 微細構造 / フッ素系共重合体 / ぬれ性 / 表面改質 / 表面濃縮
Outline of Annual Research Achievements	本研究は、改質剤の表面濃縮により改質されたゴム材料表面にサブミクロンからナノメートルオーダーの微細構造を形成させることを目的としている。微細構造の形成により、表面改質層の機能性向上や機能性制御が期待される。そのために、ゴム材料表面への微細構造を検討し、その知見を基に表面改質したゴム材料への微細構造形成と機能性を評価を行う。当該年度においては、ゴム材料として、天然ゴムおよび合成ゴム（スチレンブタジエンゴム）を用いての微細構造形成を検討した。微細構造の形成については、サブミクロンからナノメートルオーダーの微細構造を有したモールドを用いて、ナノインプリント法による形成を試みた。モールドについては、0.5μmから2μm程度のサイズで、ラインパターンやドットパターン、ホールパターンといった種々のパターンのものを用いた。形成後の表面について、形状は走査型プローブ顕微鏡観察による、ぬれ性の変化を接触角測定により、表面組成をエックス線光電子分光分析（XPS）測定により評価した。天然ゴム・合成ゴム共にナノインプリント法によりモールドの形状を反映した微細構造が形成させる事が可能である事が明らかとなった。また、微細構造を形成させた表面では、構造の形状に応じて超撥水性やぬれの異方性を示す事が明らかになった。さらに、フッ素系共重合体を添加し、表面改質を行ったゴムに関しても同様の検討を行った結果、同様に微細構造の形成が可能であり、ぬれ性については共重合体添加していないゴムに比べて撥水性や異方性がさらに向上することが確認された。これは、微細構造形成後もフッ素系共重合体が濃縮してできた改質層が維持されていることを示しており、実際、XPS測定によりフッ素共重合体が存在することが明らかとなっている。