2016 Fiscal Year Research-status Report
低GWP冷媒の扁平多孔管内蒸発熱伝達におよぼす流路形状とオイルの影響
Project/Area Number |
15K18292
|
Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
地下 大輔 東京海洋大学, 学術研究院, 准教授 (30708368)
|
Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | 扁平多孔管 / 蒸発 / 熱伝達 / 流動様相 / 潤滑油 / ミニチャンネル / 熱交換器 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では熱交換器の省スペース・低コスト化に有利な扁平多孔管に着目し,最適流路形状の検討と,これまでに十分な知見の得られていない冷媒とオイルの混合物の伝熱・流動特性の実験的解明を最終目的とする.2年目となる2016年度に得られた主な成果を示す. 1.伝熱流動特性に及ぼす流路断面形状の影響を明らかにするために,三角形流路および円形流路を有する2つの扁平多孔管について,冷媒R32を用いて広範な質量速度および熱流束条件下で,蒸発熱伝達率と圧力損失の測定を行った. 2.オイルの循環方法および循環組成の測定手法を確立し,冷媒とオイル混合物の蒸発伝熱実験を行うための予備実験を行った. 3.R32と相溶性オイルの混合物について,円形流路を有する扁平多孔管内でのオイル質量分率0-4 wt%での蒸発熱伝達率および圧力損失を測定し,蒸発熱伝達および圧力損失特性に及ぼす質量速度,乾き度,熱流束およびオイルの質量分率の影響について明らかにした.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
おむね当初の予定通り進んでいる.オイルの循環方法および循環組成の測定方法について見直し,オイルの循環組成の測定手法を確立した.また,R32と相溶性オイル混合物について,円形流路を有する扁平多孔管内での蒸発熱伝達率の測定を実施し,本年度の主たる研究目的を達成した.
|
Strategy for Future Research Activity |
冷媒R32と相溶性オイルの混合物について,矩形流路を有する扁平多孔管内の蒸発伝熱実験および流動様相の観察を行い,蒸発熱伝達率と流動様相の関係を明らかにするとともに,蒸発熱伝達特性に及ぼすオイルおよび流路形状の影響について明らかにする.
|
Causes of Carryover |
オイルの循環方法および測定手法について見直しを行ったため.新たに確立した手法により十分な精度でオイル循環量の測定が可能であり,当初予定の費用を節約できたため.なお,当初予定の試験はほぼ予定通り実施できている.
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
試験冷媒の購入および可視化テストセクションの作成費用,ならびに成果発表を予定している国際学会への出張経費として使用する.
|