2015 Fiscal Year Research-status Report
「ラットの麻酔法に関する基盤研究：周術期免疫応答、組織修復過程に対する作用特性」
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15K18388
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| Research Institution | Azabu University |
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Principal Investigator |
塚本 篤士 麻布大学, 獣医学部, 講師 (00647175)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 実験動物福祉 / 麻酔・鎮痛 / 術後免疫応答 / 組織修復 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ラットの手術麻酔の標準化に向けた基盤情報を構築することを目的とし、各種麻酔法の術中麻酔モニタリングを実施するとともに、術後免疫応答、組織修復過程に対する作用特性を明らかにする。本年度は各種麻酔法の特性について、術中麻酔モニタリングを中心に解析した。まず、非手術下における各種麻酔の麻酔効果（麻酔深度スコア、導入時間、麻酔時間、不動化時間）を評価し、薬剤の至適用量を決定した。これを踏まえ、各種麻酔プロトコルにおいて開腹手術下における麻酔効果、バイタルサインの評価を行った。また、麻酔感受性と週齢差の関連性についても併せて検討を行った。術後組織修復過程の評価系を検討し、ケタミン・キシラジン混合麻酔の創傷治癒過程への影響を明らかにした。また、術後免疫応答に関わる炎症性サイトカインの選定ならびに評価時間軸を決定するとともに、術後疼痛の評価系を確立した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
組織修復過程の評価については、当初1期癒合を評価する予定であったが、評価系をより客観的にするため、2期癒合へ変更した。これに伴い、術後免疫応答と組織修復過程については同時評価を行わず、別個体を用いて評価することとした。それ以外については当初の計画通りおおむね順調に進んでおり、各種麻酔法の麻酔効果ならびに心肺への影響を中心に解析が進展している状況である。
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| Strategy for Future Research Activity |
前年度の結果を踏まえ、今年度は術後免疫応答ならびに組織修復過程に対する特性を中心に解析する予定である。開腹手術下における炎症性サイトカイン(TNF-α,IL-1β,IL-6)の動態をELISAにより評価する。また、麻酔法の選択による術後疼痛の変化をGrimace scaleならびにコルチゾールの定量によって明らかにする。さらに、麻酔法による組織修復過程の違いを明らかにし、そのメカニズムに関わる組織修復因子の同定を行う予定である。
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| Causes of Carryover |
次年度の研究にかかる費用が当初の予定よりも増額したため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
術後免疫応答の解析に用いるサイトカイン35万円計上する。ラットの疼痛評価のための画像解析に使用するカメラ、PC、ホルモン解析キット等に35万円計上する予定である。組織修復因子の解析(real time PCR, Western blot, 免疫組織化学等）に係る抗体、試薬等に60万円計上する予定である。その他、動物代、消耗品代、学会発表、論文投稿等に計上する予定である。
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