2015 Fiscal Year Research-status Report
松果体ニューロステロイド合成の概日リズムとその生理機能の解析
Project/Area Number |
15K18571
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
原口 省吾 早稲田大学, 教育・総合科学学術院, 助手 (20592132)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ニューロステロイド / 概日リズム / 松果体 / 小脳 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者のこれまでの研究により、脳に存在する内分泌器官である松果体が活発にステロイド(ニューロステロイド)を合成・分泌していることが明らかになっている。松果体で合成されたニューロステロイドは間脳や小脳に作用し、行動や脳の発達を制御していることも明らかにしている(Hatori et al. PNAS 2011, Haraguchi et al. PNAS 2012)。 松果体はメラトニンや時計遺伝子を介して、生体リズム制御を行う器官である。そこで本研究課題では、松果体ニューロステロイド合成の概日リズムとその生理的意義の解明を目的とした。具体的には、(1)松果体ニューロステロイド合成の概日リズムの解明、(2)松果体ニューロステロイド合成の概日リズムを導く因子の同定、(3)松果体ニューロステロイド合成の概日リズムは、どの様な生理機能と関与しているのかを明らかにすることの3項目の達成を目標としている。 平成27年度の研究により、松果体で合成されるニューロステロイドが明確な概日リズムを示すこと、加えて松果体に発現しているステロイド合成酵素のmRNA発現にも概日リズムが存在することを明らかにした。さらにその概日リズムを導く因子を明らかにし、その因子により松果体ニューロステロイド合成が変動することも明らかにすることが出来た。そこで現在は、平成28年度の研究により松果体ニューロステロイド合成の概日リズムが生体にどの様な生理的な影響を及ぼすのかを明らかにすることを目標として解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の到達目標である3項目のうち、(1)松果体ニューロステロイド合成の概日リズムの解明と(2)松果体ニューロステロイド合成の概日リズムを導く因子の同定を終えた。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、本研究課題の到達目標である3項目のうち、最後の1つである(3)松果体ニューロステロイド合成の概日リズムは、どの様な生理機能と関与しているのかを明らかにすることを目標として研究を進めている。また、研究成果の一部を国際誌へ投稿準備中である。
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Research Products
(6 results)
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[Journal Article] 7α-Hydroxypregnenolone, a key neuronal modulator of locomotion, stimulates upstream migration by means of the dopaminergic system in salmon2015
Author(s)
Haraguchi S, Yamamoto Y, Suzuki Y, Hyung Chang J, Koyama T, Sato M, Mita M, Ueda H, Tsutsui K
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 5
Pages: 12546
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research / Acknowledgement Compliant
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