2016 Fiscal Year Annual Research Report
Neuromodulatory funstion of microglia in neural circuits
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15K18575
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
河合 喬文 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (70614915)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 電位依存性プロトンチャネル |
Outline of Annual Research Achievements |
まずマウスにおいて、初代培養ミクログリアを用いて各種イオンチャネル機能の解析を行い、更に膜電位イメージングやカルシウムイメージングなどによって活性酸素産生時などにおける生理的性質の変化を調べた。その一環として、電位依存性プロトンチャネルが、従来の報告とは逆にミクログリアの活性酸素産生を抑制する報告に作用することを明らかにした。このような制御には電位依存性プロトンチャネルを介したアクチン制御機構が関与している可能性が示唆された。またこれらの調節は、加齢状態など個体の生理状態に応じて異なることが示唆され、実際に脳梗塞実験において、電位依存性プロトンチャネルによる神経損傷への寄与には加齢による違いが認められた。 しかし一つ問題として、培養時のミクログリアの性質はin vivoのものとは大きく異なるとされていることが挙げられる。そこでミクログリアの生理機能をより詳細にin vivoで解析するため、身体が透明なため解析が容易なゼブラフィッシュを用い、実験を進めることにした。分子生物学的手法及び電気生理学的手法による解析により、ゼブラフィッシュにおける電位依存性プロトンチャネルの発現パターンは、哺乳類と同様であることが示唆された。更に電位依存性プロトンチャネルの遺伝子欠損個体の作製や、ゼブラフィッシュにおける活性酸素の測定系の確立にも成功し、ゼブラフィッシュを用いたin vivoでの機能の検証へと大きく前進することが出来た。
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Research Products
(3 results)