2015 Fiscal Year Research-status Report
環境DNAから魚類多様性/新種探索解析を行う総合プラットフォームの開発
Project/Area Number |
15K18590
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
佐藤 行人 東北大学, 東北メディカル・メガバンク機構, 助教 (20566418)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | メタバーコーディング / ミトコンドリアDNA / 次世代シークエンサー / 脊椎動物 / 環境生態 / 魚類 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境水(海水、河川水など)に含まれる生息生物由来のDNAを分析し、魚類など脊椎動物の生息状況を研究することを目的としたメタバーコーディング解析を行うために、大量データパイプラインの作成を行った。扱うデータは、環境水から抽出したDNAを鋳型に、脊椎動物ミトコンドリアDNA(mtDNA)12S rRNA遺伝子部分配列をPCR増幅し、次世代シーケンサーで大量配列決定したものである。それらの、1回の実験で1,000万以上に及ぶ短鎖DNA配列について、クオリティフィルタリング、重複リードのクラスタリング、参照配列データベースへの配列類似性検索と由来種推定、配列アライメントと分子系統解析、結果のhtmlファイル作成を自動化するパイプラインが完成した。当パイプラインを用いた研究成果を Miya M, Sato Y, Fukunaga T, Sado T, Poulsen JY, Sato K, Minamoto T, Yamamoto T, Yamanaka H, Araki H, Kondoh M, and Iwasaki W. 2015. MiFish, a set of universal PCR primers for metabarcoding environmental DNA from fishes: Detection of >230 subtropical marine species. Royal Society Open Science, 2: 150088 として発表し、当論文の付録として、作成したパイプラインの簡易版を公表した(http://dx.doi.org/10.5061/dryad.n245j)。加えて、魚類だけでなく両生類、鳥類、爬虫類に対応したPCRプライマーの開発と解析パイプライン対応開発も進め、動物園での実地試験を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究計画の第一目標とした、環境DNA大量配列解析のためのコアパイプライン構築が順調に完了した。現在、種レベルでの集計と分子系統解析出力などの自動化が実現しているため、本研究計画の主目的は達成されたと考える。加えて、成果の論文公表と解析パイプラインの一部公開も完了した。以上より、おおむね順調な進展と考える。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究計画の第二目標とした、配列エラー修正モジュールの開発を引き続き行う。次世代シークエンサーによるDNA配列解読エラーについては、予備的データの収集を行うことが出来た。今後は統計的な解析や考察を導入し、水族館などの環境水データを利用した正解セットと実データとの比較解析から、より適切なエラー較正の手法開発を進める。これらにより、本研究が開発するデータ解析パイプラインが、偽陽性を適切に抑制しながら新種検出に利用できるよう研究を推進する。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] MiFish, a set of universal PCR primers for metabarcoding environmental DNA from fishes: Detection of >230 subtropical marine species2015
Author(s)
Miya M, Sato Y, Fukunaga T, Sado T, Poulsen JY, Sato K, Minamoto T, Yamamoto T, Yamanaka H, Araki H, Kondoh M, and Iwasaki W.
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Journal Title
Royal Society Open Science
Volume: 2
Pages: 150088
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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