2016 Fiscal Year Annual Research Report
Effects of large-scale synonymous substitutions of Cucumber mosaic virus coat protein gene on viral pathogenicity and fitness.
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15K18646
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| Research Institution | Osaka Prefecture University |
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Principal Investigator |
望月 知史 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (30469837)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | ゲノム進化 / 同義置換 / RNAウイルス / 外被タンパク質 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
植物ウイルスの宿主適応におけるウイルス遺伝子のコドンバイアスの役割を解明するために，大規模な同義置換を導入した変異外被タンパク質（CP）をもつキュウリモザイクウイルス（CMV）の病原性と競合的適応性を調べた。昨年度に，CMV CP遺伝子の前半領域の9アミノ酸について，全てのコドンを単子葉で使用頻度の高いメジャーコドン（Mmaj）あるいは使用頻度の低いマイナーコドン（Mmin）に同義置換した2種の変異CMV（Mmaj/wt，Mmin/wt）は，双子葉宿主であるベンサミアナタバコにおいても，ウイルスRNA蓄積量と競合的適応性が野生型CMVと比べて顕著に減少していることを示していた。
本年度は，これら２種の変異CMVをベンサミアナタバコにおいて継代接種を繰り返し，ウイルスRNAの病原性が回復するのかどうか，また，CP遺伝子配列がどのように変異するのかを解析した。Mmaj/wt，Mmin/wt，および野生型CMVについて，それぞれ独立した3つの継代ラインを用いて，15世代まで継代接種を繰り返し，継代5，10，15回目にウイルスRNAの蓄積量とCP遺伝子配列を解析した。継代10回目にはMmaj/wtの2ラインおよびMmin/wtの3ラインすべてでウイルスRNAの蓄積量が野生型CMVと同等まで回復していた。Mmaj/wtとMmin/wtの全てのラインでCP遺伝子に1~2のアミノ酸変異が認められ，CPのアミノ酸変異によりウイルスRNAの蓄積量が回復していることが考えられた。一方で，ウイルス蓄積量が回復した継代ラインの変異CMVでも，競合的適応度は野生型CMVと比較して減少したままであった。
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