2015 Fiscal Year Research-status Report
深海底微生物が有するD-アミノ酸/希少糖代謝系酵素遺伝子の網羅的探索と解析
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15K18674
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
若松 泰介 高知大学, 教育研究部総合科学系生命環境医学部門, 講師 (60597938)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | D-アミノ酸 / 希少糖 / 遺伝子応答 / メタゲノム / 深海底微生物 |
Outline of Annual Research Achievements |
まず南海トラフ熊野灘と南太平洋環流という環境の全く異なる深海底2か所から掘削したコア試料を用いて作製された既存のメタゲノムショットガンライブラリーを対象に、添加した19種のD-アミノ酸と3種の希少糖(L-glucose, L-ribose, D-psicose)各々に応答する陽性クローン候補数を算出した。その結果、宿主として用いた大腸菌がデータベース上代謝しないとされる基質の中では、南海トラフ熊野灘深海底コア試料由来メタゲノムショットガンライブラリーの1%以上のクローンが、D-Ile, D-Gln, D-Thr, D-Trp, D-Tyr,D-Asp, D-His, L-ribose, D-psicoseに応答し、南太平洋環流深海底コア試料由来メタゲノムショットガンライブラリーの0.01%以上のクローンが、D-Ile, D-Thr, D-Trp, D-Tyr,D-Arg, D-Hisに応答した。次にフローサイトメーターを用いて南太平洋環流深海底堆積物コア試料由来メタゲノムショットガンライブラリーからD-Trp, D-Arg, D-Asp各々に応答する3つの陽性クローンを単離した。サンガー法を用いて挿入塩基配列を解析したところ、13-45bpと非常に短く、エネルギー的にリボスイッチの可能性も低いため、これらの陽性クローンの誘導機構としては基質によって宿主の代謝産物 (転写因子など) が変化し、それが挿入遺伝子断片に影響を及ぼしている可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
南海トラフ熊野灘と南太平洋環流という環境の全く異なる2つの箇所の深海底コア試料から作製された既存のメタゲノムショットガンライブラリーについて、陽性クローン候補数の算出が完了し、それらの応答パターンが異なることが明らかになった。
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Strategy for Future Research Activity |
再び既存のメタゲノムショットガンライブラリーから陽性クローンの単離を試みる。また、ライブラリー作製方法を更にブラッシュアップし、より挿入断片長が長く、ライブラリー数も多いメタゲノムショットガンライブラリーを作製し、その解析を行う。宿主の大腸菌ゲノムDNAや他の深海底コア試料由来環境メタゲノムのショットガンライブラリーも作製し、解析する。
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Causes of Carryover |
単離した3つの陽性クローンの挿入塩基配列の決定をサンガー法で行ったが、単離できた陽性クローン数が当初の予定より少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度のサンガー法の解析予算に回す。また、難読配列の可能性も考え次世代シークエンサーを用いた解析も予定に入れる。
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Research Products
(4 results)