2015 Fiscal Year Research-status Report
長期林業経営の基盤となる森林内路網維持管理費用の解明
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15K18709
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
斎藤 仁志 信州大学, 学術研究院農学系, 助教 (60637130)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 林内路網 / 維持管理費 / 地上型LiDAR |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の現地調査として信州大学手良沢山演習林において、搬出間伐に使用するため開設を行う、森林作業道の開設前地山地形と開設直後の地形を地上型レーザースキャナで計測した。開設時の土量と使用前の作業道の形状を3次元ポイントデータで把握し、差分解析を行うための基礎データセットを作成した。 実際の路網崩壊被害調査としては、森林内路網崩壊被害調査票を作成し、統一した項目で被害状況を調査することが可能となったため、一部地域で調査を行った。調査結果に関しては第127回日本森林学会で報告を行った。 維持管理費を推定するにあたり、路網の損壊を起こす土砂移動現象をとらえることが必要となるが、崩壊危険地抽出に関する研究は、10mメッシュ程度の地形情報をもとにした比較的大規模な深層崩壊等の予測が中心であった。そのため、森林内路網崩壊の要因の一つである、表層崩壊の予測は困難であった。また、広域な予測結果では路網計画の立案時に活用することが困難であった。そこで、計画立案時の支援情報提供を目的として、近年普及が進んでいる高解像度情報から、崩壊危険性の高い範囲をピンポイントに抽出する手法を開発し第22回森林利用学会学術発表会で報告を行った。また、広域の路網災害情報を効率的に解析するためには、正確な路線形状・位置情報が必要となるが、現時点ではGIS上で整備されていない場合が多い。そこで、高解像度DTMから路網形状を抽出する手法を作成し、FORMEC 2015で報告した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
地上レーザー計測により、開設直後の路体形状を高解像度3次元データとして把握するできたため、経年変化比較を行う基礎データが作成できた。 崩壊被害地や林道災害履歴の調査に関しても、調査票を作成し配布し始めており、自治体と連携し順調に情報収集が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調に進んでいるためこのまま情報収集を進め、維持管理費推定モデル構築に必要なデータを収集していく。次年度以降は、路線修復の発注者である自治体や施工者と連携し、推定モデルと実測値の検証をおこなうための意見交換を行いながら研究を推進していく計画である。
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Causes of Carryover |
路網形状調査に必要な人件費として見込んできたものが、当初計画で見込んだ金額よりも少ない人件費で遂行できたため、差額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度以降の調査回数を増加し、より詳細な形状調査を行う費用として平成28年度請求額と合わせて使用する。
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