2015 Fiscal Year Research-status Report
海洋性藻類における浸透圧適合溶質DMSP合成経路の環境応答
Project/Area Number |
15K18743
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Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
景山 伯春 名城大学, 理工学部, 准教授 (40444369)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 環境ストレス応答 / 海洋性藻類 |
Outline of Annual Research Achievements |
海藻や植物プランクトンの多くは、海洋中の塩ストレス環境に適応する為に、細胞内に浸透圧適合溶質としてジメチルスルフォニオプロピオン酸を蓄積する。ジメチルスルフォニオプロピオン酸の生合成経路は、現在までに不明な点が多く、その全貌解明が望まれている。本研究では、海洋性藻類を用いてジメチルスルフォニオプロピオン酸合成経路に関わる因子を同定・機能解析することで、合成経路の制御様式を明らかにし、その環境ストレス応答機構を解明することを目的としている。 まず、ジメチルスルフォニオプロピオン酸を蓄積することが知られており、ゲノム情報が解読済みの海洋珪藻T. pseudonanaを用いて、バイオインフォマティックな手法によりジメチルスルフォニオプロピオン酸合成経路の責任酵素群の候補因子を得た。ジメチルスルフォニオプロピオン酸の合成経路は、4種の反応を触媒する酵素群から成ると考えられているが、これら全ての候補遺伝子のクローニングが完了し、現在はこれらの酵素を組換え蛋白質として大腸菌内で発現させ、精製後、機能解析を進めている。候補因子群の遺伝子発現の環境ストレス応答についても、RT-PCR法を用いて解析した。また、緑藻U. pertusa を用いて、液体クロマトグラフィーなどの生化学的なアプローチにより、目的酵素群をU. pertusaの蛋白質抽出液から精製する試みについても同時進行中である。今後は、さらに精製度を向上させ、目的酵素の同定につなげる予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り、海洋珪藻T. pseudonanaのジメチルスルフォニオプロピオン酸合成経路の責任酵素群の候補因子を推定し、これら全ての候補遺伝子のクローニングが完了した。また、候補因子群の遺伝子発現レベルでの環境ストレス応答解析も行った。また、緑藻U. pertusa を用いた実験系においても、目的酵素の同定に着実に近づいている。
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Strategy for Future Research Activity |
得られた酵素群の活性を精査し、ジメチルスルフォニオプロピオン酸合成経路中で担う役割を解明する。組換え蛋白質として高純度で精製できた酵素については、これらを抗原としてポリクローナル抗体を作製し、蛋白質蓄積レベルでの環境ストレス応答解析も展開したいと考えている。
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Research Products
(8 results)
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[Presentation] Alkane Production in Nitrogen-Fixing and Halotolerant Cyanobacteria2015
Author(s)
Rungaroon Waditee-Sirisattha, Hakuto Kageyama, Sophon Sirisattha, Pairpilin Charuchinda, Aparat Mahakhant, and Teruhiro Takabe
Organizer
The 27th Annual Meeting of the Thai Society for Biotechnology and International Conference, INNOVATIVE BIOTECHNOLOGY (TSB2015)
Place of Presentation
Bangkok, Thailand
Year and Date
2015-11-18
Int'l Joint Research