2015 Fiscal Year Research-status Report
イヌ線維肉腫に対するRNA干渉を利用した治療法開発
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15K18792
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
村上 麻美 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (30597125)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 線維肉腫 / 犬 |
Outline of Annual Research Achievements |
Facin-1はアクチン結合タンパクであり,生理的および病的な状態下で細胞運動に極めて重要な役割を果たしているため,現在Fasci-1は医学領域において,乳癌,胃癌や移行上皮癌といった上皮系腫瘍で転移や再発に関わるバイオマーカーとして疫学的な調査が進んでいる。しかし,治療への応用としての研究については進んでおらず,さらに肉腫では疫学的な調査を含め,基礎的な研究も乏しい。さらに獣医学領域においては,上皮系腫瘍を含め腫瘍においての疫学的な調査は実施されていないという実態がある。 犬の線維肉腫は転移率の低い腫瘍であるものの,腫瘍細胞の周囲組織への浸潤が高度で外科的に切除したとしても,局所的な再発が高率に認められ,肺への遠隔転移も発生する難治性の悪性腫瘍である。一方ヒト線維肉腫においても5年累積生存率は50%前後であるにも関わらず,肉腫のうち1~3%と発生率が非常に低いため,治療法の開発はされていない。そのため,犬の場合と同様に新規治療法が望まれている。 申請者は過去において、線維肉腫でFascin-1が高発現している事を明らかとした。そのため,Fascin-1に注目して申請者が樹立した犬線維肉腫細胞株および購入予定の犬線維肉腫細胞株,ヒト線維肉腫細胞株で,Fascin-1およびFascin-1の上流に位置するとされているmiRNA-145について検索する事を目的として,線維肉腫における新規治療法を開発する基礎実験を実施する事を目的としている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
樹立した線維肉腫細胞株を線維肉腫由来と特定するために、時間を要してしまった事や経費が嵩んでしまっており,mir145の検索について開始出来なかった事である。
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Strategy for Future Research Activity |
樹立した線維肉腫細胞株ではなく、購入した犬線維肉腫細胞株やヒト線維肉腫細胞株を中心に研究を推進することで、遅れを取り戻す必要性がある。
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Causes of Carryover |
近年高騰化した細胞培養用の血清購入のために確保しておいたものの、ロットチェックで血清と細胞株の相性が悪く、何度となくくり返していたため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
ロットチェックを継続的に実施しており、細胞株と相性の良い血清が入手可能でであれば血清購入に使用する予定である。
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