2016 Fiscal Year Annual Research Report
Roles of insulin-like activity and neural crest cells in catch-up growth
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15K18799
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
亀井 宏泰 金沢大学, 自然システム学系, 助教 (00610362)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 低酸素 / 再酸素処理 / 追いつき成長 / ゼブラフィッシュ胚 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度の研究では、神経堤細胞(NCCs)が蛍光ラベルされたゼブラフィッシュ胚を用いてフローサイトメトリーでNCCsを単離・回収する実験系を確立した。この系を用いて初期胚の成長遅滞を誘導する低酸素条件下、そして、追いつき成長を誘導する条件下(低酸素処理後に常酸素条件へ移行)においてNCCs特異的な変化を解析をした。即ち、単離したNCCsから総RNAを抽出し、次世代シーケンサーを用いて発現遺伝子の網羅的な配列解析を試みた。また、バックアッププランとして胚全体からも総RNAを抽出し同様の解析を行った。 まず、細胞あたりの総RNA量の比較を行った。低酸素環境下ではNCCsの細胞あたりのRNA量が明らかに増加していることが示されたが胚全体としてはこのような変化は見られなかった。この結果は、低酸素環境においてはNCCs特異的に何らかの核酸代謝の変化ないしは異常が誘導されることを示唆するものであり、それがNCCsの運命決定や胚の成長速度の調節にどのように関係しているのかを明らかにすべく引き続き解析を進めている。 次世代シーケンサーによる配列解析に関しては、NCCsに関する解析において、用いた試料の量及び品質に予想外の問題が生じたため、期間内に完了することができなかった。一方で、バックアッププランとして行った胚全体から得られたRNAを用いた発現遺伝子の網羅解析では、1) 低酸素(成長遅滞)個体と常時常酸素(通常成長)個体の間で発現変化が顕著な遺伝子、2)再酸素化(追いつき成長)個体と常時常酸素(通常成長)個体で発現変化が顕著な遺伝子、そして3) 再酸素化(追いつき成長)個体と低酸素(成長遅滞)個体の間で発現変化が顕著な遺伝子、をそれぞれ20-100程度同定した。成長度がおおよそ同じ個体同士の比較であり、同定したものは各成長段階の変化に依存せず発現変化が誘導される遺伝子群と考えられた。
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[Journal Article] USP40 gene knockdown disrupts glomerular permeability in zebrafish.2017
Author(s)
Takagi H., Nishibori Y., Katayama K., Katada T., Takahashi S., Kiuchi Z., Takahashi S.I., Kamei H., Kawakami H., Akimoto Y., Kudo A., Asanuma K., Takematsu H., Yan K.
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Journal Title
Am. J. Physiol. Renal Physiol.
Volume: 312
Pages: 702-715
DOI
Peer Reviewed
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