2016 Fiscal Year Research-status Report
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15K18802
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
新村 毅 東京農工大学, (連合)農学研究科(研究院), 准教授 (50707023)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 行動 / 発声 / 社会 / 順位 / RNA-seq / GWAS / 鶏 / リズム |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題の目的は、ニワトリのCrowingをモデルとして、先天的発声の制御機構を多階層的に理解することである。平成28年度の実施状況は、以下に示す通りである。 1.集団レベル:ニワトリの祖先種であり季節感受性の高い赤色野鶏を用いて、半野外環境下でのCrowingのリズムを解析したところ、ニワトリと同様に、Crowingのタイミングが体内時計によって制御されていることが明らかとなった(Ito et al. Animal Science Journal 2017)。 2.遺伝子発現レベル:RNA-seqを用いて抽出した、発声の誘導を制御しうる遺伝子の機能解析を実施した。in vivoでの脳室投与法により遺伝子の発現を誘導させたところ、Crowingが誘導されたため、遺伝子機能の1つの立証をすることができた。 3.ゲノムレベル:QTL・SNPアレイを用いて抽出した、発声のパターンを制御しうる遺伝子の機能解析を実施した。遺伝子の時空間的な発現動態をin situ hybridizationで解析したところ、発声の中枢において発現が認められることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
集団レベルの研究は、祖先種である赤色野鶏においてもCrowingのタイミングが体内時計によって制御されていることを示すことができ(Ito et al. Animal Science Journal 2017)、遺伝子発現およびゲノムレベルでの制御機構の研究も、制御遺伝子の抽出および機能解析が大きく前進したため。
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Strategy for Future Research Activity |
抽出した候補遺伝子の機能を、in vitroおよびin vivoで立証する。
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