2015 Fiscal Year Research-status Report
サバクトビバッタの相変異:群生相が砂漠で大型卵を産む生態学的意義の解明
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15K18808
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前野 浩太郎 京都大学, 白眉センター, 特定助教 (70600112)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | サバクトビバッタ / 相変異 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究初年度は、西アフリカのモーリタニア各地で野外調査を実施し、サバクトビバッタの発生状況や発育状況の調査、および個体群密度と相変異の程度の関係性の調査などを実施した。論文の実績としては、群生相化する前の状態である低密度条件下で発生する孤独相特有の形質を示す成虫におけるマイクロハビタット利用に関する知見を報告した。国内の学会大会においては、上記の論文に関する発表に加えて、高密度下において発生する群生相個体群の集団繁殖行動に関する知見を報告した。また、サバクトビバッタの生態に関する講演を3件行った。今年度は、群生相化する前の孤独相成虫の繁殖特性に関わる有益な知見が得られた。初年度中に論文化した以外の成果に関しても、追試を行うなどし、順次学術雑誌に報告していく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度の野外調査では繁殖中の群生相個体群に遭遇することができず、本研究課題の主目的を達することができなかったが、比較となる孤独相成虫の繁殖様式の調査を実地した。一連の調査を通じ、繁殖活動を効率の良く観察するためのシステムを確立することができ、次年度の観察に応用する。
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Strategy for Future Research Activity |
当該課題に必要な設備備品類はすでに揃っており、購入予定はない。当初の計画通り、モーリタニアにおける野外調査やバッタの飼育にかかる消耗品代、研究成果発表のために国内外の学会大会に参加するための旅費と滞在費に使用する計画である。
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Causes of Carryover |
本年度は長雨のためバッタの発生が長引いたため、前倒し支払請求制度を利用し滞在期間を予定よりも延長したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
引き続き、モーリタニアにて野外調査を行う。
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[Journal Article] Daily microhabitat shifting of solitarious-phase Desert Locust adult: implications for meaningful population monitoring.2016
Author(s)
Maeno, O.K., Ould Ely,S., Nakamura, S., Abdellaoui, K., Sory, C., Jaavar, E.H.M., Mohamed, O.S., Etheimine, M. & Babah, O.A.M.
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Journal Title
SpringerPlus
Volume: 5
Pages: 1-10
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant
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