2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
15K18853
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
高橋 昌幸 北海道大学, 歯学研究科(研究院), 助教 (30743778)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 核酸医薬 / SIDT2 / Naked RNA / ドラッグデリバリー |
Outline of Annual Research Achievements |
現在、我が国のみならず世界各国では核酸医薬の開発が盛んである。核酸医薬は低分子化合物の様に高いコストパフォーマンスを持ち、抗体医薬の様に高い特異性を持つという、2つの利点を併せ持った医薬品として知られている。その核酸医薬候補の1つである、1本鎖RNA及び人工核酸は細胞内に導入する際にリポフェクション試薬等のキャリアを必要としないというすぐれた特徴を持つ事が知られている。しかし、今日に至るまでその詳細な細胞内導入メカニズム(gymnosisメカニズム)はあまりよく知られていない。本研究の目的は、リポフェクション試薬を使用しない1本鎖RNA及び人工核酸の細胞内導入機構の解明を行うことである。平成27年度は研究実施計画に記載してある(1)SIDT1,2の細胞外からの1本鎖RNAの取り込み能力の検討、(2.a)内在性SIDT1,2ノックダウンにおける条件での解析に関する研究を実施した。(1)の研究によって、SIDT2を組み込んだpCI-neoプラスミドをトランスフェクションし、SIDT2を高発現させたHeLa細胞には、pCI-neoプラスミドの空ベクターをトランスフェクションした細胞と比較して、多くのリポフェクション試薬を使用しない蛍光標識1本鎖2′-O-メチル化RNAが取り込まれたことが明らかになった。また(2.a)の研究によって、内在性SIDT2をノックダウンさせたHeLa細胞においては、蛍光標識1本鎖2′-O-メチル化RNAの細胞内への取り込みが減少することも判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成27年度は研究実施計画に記載した(1)と(2.a)の研究を実行した。(1) SIDT1,2の細胞外からの1本鎖RNAの取り込み能力の検討については、おおむね順調に進行している。平成27年度の研究によって、SIDT2を組み込んだpCI-neoプラスミドをトランスフェクションし、SIDT2を高発現させたHeLa細胞には、pCI-neoプラスミドの空ベクターをトランスフェクションした細胞と比較して、多くのリポフェクション試薬を使用しない蛍光標識1本鎖2′-O-メチル化RNAが取り込まれるということが明らかになった。(2.a)内在性SIDT1,2ノックダウンにおける条件での解析についても、おおむね順調に進んでいる。平成27年度の研究によって、siRNAをトランスフェクションすることによって内在性SIDT2をノックダウンさせたHeLa細胞においては、ネガティブコントロールsiRNAをトランスフェクションしたHeLa細胞と比較して、蛍光標識1本鎖2′-O-メチル化RNAの細胞内への取り込みが減少することも判明した。
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Strategy for Future Research Activity |
研究の最終年度における平成28年度の研究においては、研究実施計画に記述した(2)SIDT1,2がgymnosisメカニズムにおける核酸トランスポーターそのものであるか否かの検討に関する解析を引き続き行っていく。そして、(3)SIDT1,2の細胞内局在解析に関する研究を行っていく予定である。そして、平成28年度中に本研究に関係する論文を執筆し、投稿することも目標としている。
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Causes of Carryover |
3月納品の物品があり、この物品の業者への代金支払いは4月となる。よって、次年度使用額が生じている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今回生じた次年度使用額分は今回の報告書には当てはまっていないので、次回の報告書に記載する。
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Research Products
(2 results)