2017 Fiscal Year Annual Research Report
Mechanisms of the immune responses related to adverse reactions of therapeutic mAbs
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15K18884
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| Research Institution | National Institute of Health Sciences |
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Principal Investigator |
多田 稔 国立医薬品食品衛生研究所, 生物薬品部, 室長 (50506954)
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| Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 抗体医薬品 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
組換えタンパク質医薬品である抗体医薬品がヒトに投与された際に生じる意図せぬ免疫応答として、インフュージョン反応や抗薬物抗体の出現があげられる。これらの免疫応答の発現には抗体医薬品の特性や製剤中に存在するタンパク質性の不純物が関与すると考えられるがその詳細については不明な点が多い。本研究では特に、１）抗体医薬品Fc領域を介した免疫系細胞の活性化、及び、２）抗体医薬品製剤中に含まれる可能性のある不純物に対する免疫応答に着目し、抗体医薬品とその分子変化体ならびに不純物によるヒト免疫応答について以下の研究を実施した。
１）IgGサブクラスの異なる抗体医薬品、及び、Fc領域改変型抗体を試料とし、Fc領域を介した刺激によりヒト末梢血単核球から分泌されるサイトカイン・ケモカイン類について解析した結果、抗体Fc領域の構造に起因するFcγ受容体活性化能の違いと特定の炎症性サイトカイン・ケモカインの分泌量に相関が認められることを明らかにした。
２－１）抗体医薬品の生産細胞として汎用されるCHO細胞の培養上清中に含まれるタンパク質（宿主細胞由来タンパク質：HCP）に対するヒト血清反応性について検討し、特定のドナー由来の血清中にCHO細胞由来のHCPを認識する抗体が存在することを明らかにした。
２－２）抗体医薬品凝集体によるFcγ受容体を介した免疫細胞の活性化について検討を行い、有害作用発現を惹起しうる免疫細胞の活性化は、抗体医薬品のFc領域の構造、及び、凝集体の分子サイズによって異なることを明らかにした。
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