2015 Fiscal Year Research-status Report
プエラリンC-配糖体代謝酵素群の大腸菌での発現系の構築とC-C結合開裂機構の解明
Project/Area Number |
15K18891
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Research Institution | Suzuka University of Medical Science |
Principal Investigator |
中村 賢一 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 助手 (70512002)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | C-配糖体 / 腸内細菌 / プエラリン / 代謝酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、腸内細菌strain PUEが産生するプエラリンC-配糖体代謝酵素群の機能を解析し、C-配糖体の代謝機構を解明することである。これまでの研究から、プエラリン代謝反応は中間体(プエラリン糖3位酸化物)を経る多段階の反応であること、及び、本反応には複数の酵素タンパク質が関与することを明らかにしている。2015年度は、1. プエラリンを中間体に代謝する酵素(プエラリン酸化酵素)の発現と機能解析、2. 中間体をダイゼインに代謝する酵素の精製とN末端アミノ酸配列の解析を行った。 1. PCRで増幅した酸化酵素遺伝子をpET-21a(+) ベクターにライゲーションし、得られたベクターを大腸菌に導入した。組換え大腸菌を培養後、IPTGを添加し、超音波破砕を行い、可溶部に目的の酸化酵素を得た。精製した酸化酵素を用い、プエラリンを基質に種々の条件で酵素反応を行った。その結果、反応溶液にジヒドロキシアセトンリン酸を添加すると、プエラリン糖3位の酸化反応が進行することを見出した。また、酸化酵素はイソフラボンC-配糖体のプエラリンだけでなく、キサントンC-配糖体のマンギフェリンも酸化した。 2. 腸内細菌の粗酵素液を各種カラムクロマトグラフィーにかけ、中間体(プエラリン糖3位酸化物)をダイゼインに代謝する酵素を精製した。プロテインシーケンサーを用い、精製酵素のN末端アミノ酸配列を解析した。得られた部分アミノ酸配列情報を基に、今後、代謝酵素遺伝子のクローニングを行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、プエラリン酸化酵素の大腸菌での発現系を構築した。また、プエラリン酸化物をダイゼインに代謝する酵素の部分アミノ酸配列を決定したことにより、遺伝子クローニングの目処が立ったことから、本研究はおおむね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
2016年度は、プエラリン酸化物をダイゼインに代謝する酵素の遺伝子クローニングを行い、本酵素の大腸菌での発現系を構築する。さらに、各種C-配糖体やO-配糖体、プエラリン誘導体を基質に酵素反応を行い、代謝物を分析することにより、酵素の機能を解析する予定である。
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Causes of Carryover |
当初想定額よりも安く、酵素反応代謝物の分析装置を購入出来たため、次年度繰越金が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究試薬、プラスチック器具などの消耗品費として次年度繰越金を使用することにより、研究をさらに進展させたい。
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Research Products
(2 results)