2016 Fiscal Year Research-status Report
さく葉標本を利用した、薬用植物のDNA鑑別のためのプラットフォーム構築
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15K18896
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Research Institution | National Institute of Health Sciences |
Principal Investigator |
政田 さやか 国立医薬品食品衛生研究所, 生薬部, 主任研究官 (50647097)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 薬用植物 / 基原鑑別 / さく葉標本 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、生薬や天然物医薬品の基原鑑別において、DNA鑑別の手法が用いられるようになってきたが、データベースに登録された配列の正確性は保証されておらず、形態学的に正しく同定された基原植物のDNA情報の収集が求められている。本研究では、高知県立牧野植物園の協力のもと、生薬の基原植物種およびその近縁種のさく葉標本の提供を受け、そのDNAから複数領域の塩基配列情報を取得して、分子系統学的解析を行う。 今年度は、初年度に確立した実験プロトコールに従い、Cimicifuga属及びActaea属植物のさく葉標本123検体からのDNA抽出と核及び葉緑体遺伝子の配列情報の取得を試みた。全検体からのDNA情報取得には至らなかったが、約80の検体からDNAを抽出することができた。領域によってはDNAの増幅・解読が難しいものも存在した。得られた葉緑体rbcL領域の配列を用い、分子系統学的解析を行った結果、最尤法及び最大節約法による分子系統樹において、植物種のクラスターを確認することができた。同時に、海外で採取・鑑別された標本から得た配列は、同種のクラスターから外れる傾向が高く、これは、形態鑑別法や命名法の不一致による可能性が考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
全ての検体に対し、核ITS領域、葉緑体のrbcL遺伝子、trnH-psbA領域、trnL-F領域、matK遺伝子のDNA配列を解読してきたが、増幅や解読の難しい領域があり、100を超える検体数の多さも相まって、想定以上の作業量が必要となった。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、実験プロトコールに従い薬用植物のさく葉標本からのDNA抽出と配列解読を行う。増幅・解読する遺伝領域を絞り込み、作業の迅速化を図る。
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Causes of Carryover |
進捗がやや遅れており、新たな試料の調達に至らなかった。高価な試薬をキャンペーン時に定価より安く購入できた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に調達を予定していた試料検体を用意する。必要な試薬を購入し、機器メンテナンスを行う。
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Research Products
(1 results)