2016 Fiscal Year Annual Research Report
In vivo imaging of astrocytic glutamate dynamics in the brain
Project/Area Number |
15K18984
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
瀧川 健司 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (60749274)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | グルタミン酸 / in vivo / イメージング / アストロサイト |
Outline of Annual Research Achievements |
当該年度では、生きたマウス大脳皮質においてアストロサイトから放出されるグルタミン酸のシナプス近傍での時空間動態を可視化解析するために、1)前年度までに開発した高性能蛍光性センサーとシナプス近傍への蛍光性センサーの標識法を用いて、新規in vivoグルタミン酸イメージング技術の開発を行った。また、in vivoグルタミン酸イメージングで捉えたシグナルが神経細胞とアストロサイトのどちらのグルタミン酸放出に由来するのかを解析するために、2)新規トランスジェニック(TG)マウスの開発を行った。 1)マウスに頭蓋骨開窓手術を行った後、神経細胞膜選択的に結合する蛍光性センサー複合体をガラスピペットで大脳皮質に導入した。この際、蛍光性センサーにポリエチレングリコール構造を付加修飾しておくと、脳内環境において長時間安定的な測定が可能になることを見出した。この標本に対して、大脳皮質を電気刺激することでアストロサイトの活性化を伴う脳病態環境を再現した。この際に、蛍光実体顕微鏡によるタイムラプスイメージングによってシナプス近傍に標識された蛍光性グルタミン酸センサーの蛍光変化を捉えることに成功した。 2)KENGE-tetシステムを用いて、蛍光性Ca2+センサーYellowCameleonを神経細胞およびアストロサイト選択的に発現させたTGマウスを開発することで、各種細胞を染め分けながら細胞の活動性を評価することが可能になった。次に、1)と同様にして大脳皮質においてin vivo Ca2+イメージングを行った。その結果、神経細胞とアストロサイトとで活性化パターンが異なることが明らかになった。 1)、2)の技術を組み合わせることで生きたマウス脳内でのグルタミン酸の時空間動態と各種細胞の活性化パターンとの比較解析が可能になり、in vivo環境における脳内グリア伝達物質の生理機能の理解への貢献が期待できる。
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Research Products
(3 results)
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[Presentation] In vivo imaging analysis of astrocytic neuroprotective effects in cerebral infarction2017
Author(s)
Hiroshi Sekiya, Kenji Takikawa, Kaname Sato, Miki Takagi, Nami Kitajima, Toshiko Yamazawa, Hirokazu Sakamoto, Shigeyuki Namiki, Kazunori Kanemaru, Kenji F. Tanaka, Kenzo Hirose, Masamitsu Iino
Organizer
第90回日本薬理学会年会
Place of Presentation
長崎ブリックホール(長崎県長崎市)
Year and Date
2017-03-17 – 2017-03-17
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