2016 Fiscal Year Annual Research Report
The involvement of oxidative stress in high fat diet-induced nonalcoholic steatohepatitis
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15K18993
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
松本 みさき 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80533926)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 活性酸素種 / NADPH oxidase / 肝臓 / NASH |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度に得られた知見を受けて、マウス肝類洞内皮細胞(liver sinusoidal endothelial cells: LSECs)におけるNox1の役割を解析した。初代培養LSECsにパルミチン酸を処置すると細胞死が認められたが、この程度は野生型およびNox1遺伝子欠損マウス(Nox1KO)において同等であった。一方、パルミチン酸処置によってLSECsにおける一酸化窒素産生が減少したが、Nox1KOでは維持されていた。この一酸化窒素産生減少は、細胞間クロストークによって肝星細胞の収縮作用に寄与する可能性をコラーゲンゲル収縮実験によって証明した。また、高脂肪食を8週間給餌させたマウスの肝臓では肝類洞に沿って酸化ストレスの指標であるニトロチロシン付加蛋白質が局在しており、Nox1のLSECsにおける局在と一致する知見が得られた。このニトロチロシン付加蛋白質量はNox1KOの肝臓で有意に減少していた。以上のことから、LSECsに存在するNox1は酸化ストレス産生源であり、一酸化窒素量を減少させることによって肝臓の微小血流循環を障害し、NASHにおける肝細胞障害を惹起する可能性が示された。
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Research Products
(3 results)