2016 Fiscal Year Annual Research Report
A Bach2-Cebp gene regulatory network for the commitment of multipotent hematopoietic progenitors
Project/Area Number |
15K18998
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
伊藤 亜里 東北大学, 加齢医学研究所, 助教 (90749772)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 血球分化 / Bach2 / 転写因子 / 遺伝子発現制御 / 造血多能性前駆細胞 / 造血幹細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
造血幹細胞及び多能性分化細胞では、生体の生存に最適な種類の血液細胞を抹消に供給するため、常に血球系列の分化バランスが取られている。本研究では、リンパ球前駆細胞 (CLPs)でミエロイド遺伝子を抑制し、B細胞分化を促進する転写因子Bach2が、CLPsより未熟でミエロイド分化能が高い幹細胞や多能性前駆細胞 (多能性細胞)で、血球の系列分化を制御している可能性を探索した。前年度は、Bach2が幹細胞、多能性前駆細胞 (HSPCs) において複数のミエロイド遺伝子を抑制すること、及び、Foxo1などのリンパ球系の遺伝子を促進することを見出していた。Foxo1がHSPCsでB細胞分化を促進するか検証するため、Foxo1遺伝子をHSPCsに発現させた。この系では、Bach2遺伝子を発現させたHSPCsは、B220陽性、CD19陰性のB細胞の前駆細胞に分化する。しかし、Foxo1を発現したHSPCはB220陽性細胞へ分化しなかった。このことから、Bach2は、Foxo1の発現を促進するが、Foxo1自体はHSPCsからCLPsの分化に関わらない可能性が考えられた。一方で、ChIP-Seqで結合が見られていた、Bach2のFoxo1遺伝子座のエンハンサー領域への結合をChIP-PCRで確認したところ、結合が確認されたため、Bach2は直接標的遺伝子としてFoxo1の発現を制御していると考えられた。
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[Journal Article] A Bach2-Cebp gene regulatory network for the commitment of multipotent hematopoietic progenitors.2017
Author(s)
Itoh-Nakadai A., Matsumoto M., Sasaki J., Uehara Y., Kato H., Y Sato., Ebina-Shibuya R., Funayama R., Nakayama K., Muto A., Igarashi K.
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Journal Title
Cell reports
Volume: 18
Pages: 2401-2414
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Acknowledgement Compliant