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2016 Fiscal Year Annual Research Report

Comprehensive lipid analysis in malignant lymphoma tissue

Research Project

Project/Area Number 15K19048
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

山本 浩平  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (50451927)

Project Period (FY) 2015-04-01 – 2017-03-31
Keywordsホジキンリンパ腫 / 悪性リンパ腫 / 質量分析顕微鏡 / 脂質異常 / ホスファチジルイノシトール
Outline of Annual Research Achievements

元来がん細胞は解糖系を用いたエネルギーに依存しているとされてきたが, 近年様々な悪性腫瘍において脂肪酸代謝が亢進していることが報告され, この脂肪酸代謝異常ががんの発症・悪性転化にも大きく関与していることが示唆されている. 脂肪酸代謝の異常は, 細胞内の脂質エネルギー代謝異常のみならず, その代謝経路の本体, すなわち脂質の量的・質的異常が病態を形成する一因となっている可能性がある. 今回の研究では、近年開発された質量顕微鏡法を用いて古典的ホジキンリンパ腫に分布する網羅的な脂質解析を試みた, 14例の古典的ホジキンリンパ腫の冷凍リンパ節検体を用いて切片上でのHodgkin Reed sternberg(HRS)細胞と非腫瘍性リンパ球での脂質分布の比較したところ, m/z 700-1000の範囲にて両者の細胞域に計106個のピークが検出された. これら106ピークのうち強度の高い25ピークについてROI解析を行った結果, 7つのピークで有意差が認められた. この7つのピークのうち, m/z 885.5のみHRS細胞にて相対的な減少傾向を示し, 残り6つのピークはいずれも相対的に増加傾向を示した, MS/MS解析により、HRS細胞で減少するm/z 885.5 は成熟型ホスファチジルイノシトール(PI)(18:0/20:4)であり、他の増加傾向を示すm/z はPI(18:0/18:1)やPI(18:0/18:2)などの多価不飽和脂肪酸を含まないde novo PIであることを見出した。本研究の結果から, HRS細胞ではPIの脂肪酸リモデリングに異常を来しており, さらにその結果としてPIの関与する細胞内シグナル伝達経路の1つであるPI3K/Akt経路に異常を来し, HRS細胞の増殖能や細胞死の抑制などの獲得に寄与している可能性が示唆された.

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Published: 2018-01-16  

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