2016 Fiscal Year Research-status Report
Distinct G protein-coupled receptors signaling pathway in the serrated neoplasia pathway and the conventional adenoma-carcinoma sequence of the colorectum
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15K19059
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
村上 敬 順天堂大学, 医学部, 助教 (10568158)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | SSA/P / serrated pathway / 臨床的特徴 / 内視鏡的特徴 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】Dysplasia/癌併存SSA/Pの臨床病理学的および内視鏡的特徴を明らかにする。【方法】病理学的にSSA/P(Dysplasia/癌併存病変を含む)と診断された462病変を回顧的に解析した。【結果】異型なし(SSA/P-ND) 414病変、異型を含む(SSA/P-D) 29病変、癌併存(SSA/P-CA) 19病変(粘膜内癌12病変、粘膜下層浸潤癌7病変)であった。SSA/P-DとSSA/P-CAは女性に多く、右側結腸優位に存在していた。SSA/P-NDからSSA/P-D、SSA/P-CAへと病変の進行に伴い腫瘍径の増大が認められた。通常内視鏡観察では解析されたほぼ全例で粘液付着を認めた。また(亜)有茎性病変、2段隆起、陥凹、発赤を伴うものは、SSA/P-NDでは4%、5%、4%、3%であった一方で、SSA/P-DとSSA/P-CAではそれぞれ14%と26%、59%と68%、10%と16%、34%と63%で高率であった。これら4つの所見のうち少なくとも1つが認められた場合のDysplasia/癌の検出における感度は92%、特異度は85%であった。さらに拡大内視鏡観察では、SSA/P-DとSSA/P-CAでII型pit以外にIII型やIV型、V型など多彩なpit構造が確認された。【結論】SSA/Pに(亜)有茎性病変、2段隆起、陥凹、発赤の所見を認めた場合には、Dysplasia/癌併存の可能性を考慮し、さらに拡大内視鏡を併用することで正確に診断できる可能性が示唆された。 以上を、日本消化器内視鏡学会総会(2016年5月 東京)、およびアジア太平洋消化器病週間(2016年11月 神戸)で口頭発表を行った。さらにGastrointestinal Endoscopyに論文投稿し、3月に掲載された(Gastrointest Endosc.2017;85:590-600.)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
PCR法による遺伝子変異解析、MSP法によるメチル化解析を行う予定であるが、現在、PCRの最適PCR条件を模索している段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、遺伝子変異解析、遺伝子メチル化解析を進め、さらにそれらの結果と免疫染色との相関について検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
遺伝子変異解析を外部に委託するため、および学会発表のための必要経費として、さらに海外論文に投稿するための英文校正費として、次年度も助成金が必要である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
順次、PCRを行い遺伝子変異解析を外部に委託し、データを解析した後に論文作成に取り組む。海外論文に投稿するための英文校正費として使用する予定である。
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