2016 Fiscal Year Research-status Report
医学生の学習活動における動機づけと自己意識との関係性の調査
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15K19155
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Research Institution | Yokohama City University |
Principal Investigator |
飯田 洋 横浜市立大学, 医学部, 講師 (80600204)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 動機づけ |
Outline of Annual Research Achievements |
医学部は6年間と他学部と比較し2年間長い。多くは共通教養2年、臨床医学2年、病棟実習2年のカリキュラムである。医学生達が入学時に皆持っている医学への真摯な情熱を、教育者側としていかに維持し続けるかという問題について調査し、対処法を検討したい。 学習に関する動機づけは、通常2つに区分され、「褒められるから勉強する」のような本人以外の外的な要因や条件で誘発されるものを外発的動機づけ、「面白いから勉強する」のような自分自身の内的な要因や条件で誘発されるものを内発的動機づけといい、どちらも教育現場において重要な動機づけの様式である。 我々は医学生が言う「やる気」を動機づけと自己意識に置き換えて調査し、内発的-外発的動機尺度の下位尺度である①知的好奇心、②達成、③挑戦、④因果律、⑤帰属、⑥楽しさ のうち、どの下位尺度による影響を多く受けるか、またその下位尺度と自己意識との関係を、性差・学年による違いを明らかにする。これらの検討により、医学生への有効な介入方法の手掛かりとなり、より適切な医学教育カリキュラムの提示を目指す。 H28年度は、医学生22名、臨床研修医8名に以下の調査票を行った。①内発的-外発的動機づけ尺度(桜井・高野,1985):学習意欲度を測定、②チャルダーの疲労スケール(Chalder,1993):疲労度を測定、③学習目標志向速度(谷島・新井,1994):学習目標志向度を測定、④自己肯定意識尺度(平石,1990):自己肯定感の程度を測定、⑤特性的自己効力感尺度(成田ら,1995):自己効力感の程度を測定、⑥自意識尺度(菅原,1984):自意識の程度を測定 蓄積症例数は少ないが、3,4年生で学習意欲が下がる傾向にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
学生・研修医に対して、研究代表者が書面および口頭で研究の目的・方法を説明し、十分な理解を得られたことが確認でき、同意が得られたら、同意書への記入を求め、調査票への回答を依頼する。回収後、研究代表者がデータ入力・解析を行う。 と計画していたが、成績に関係するのではないかという危惧からか、なかなか同意が得られず、今年度は計30名の調査票の回答となった。
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Strategy for Future Research Activity |
学生や研修医の同意を得るために、さらに積極的に説明に赴く。また上司、同僚、部下の協力を仰ぎながら、被験者のリクルートを進める。
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Causes of Carryover |
学生・研修医に対して、研究代表者が書面および口頭で研究の目的・方法を説明し、十分な理解を得られたことが確認でき、同意が得られたら、同意書への記入を求め、調査票への回答と検体の提出を依頼する。回収後、検体の解析と研究代表者がデータ入力・解析を行う。 とH28年度計画していたが、成績に関係するのではないかという危惧からか、なかなか同意が得られず、検体が集まらず、関連物品の購入と検体解析する費用の執行が予定よりも少なかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
学生や研修医の同意を得るために、さらに積極的に説明に赴く。また上司、同僚、部下の協力を仰ぎながら、被験者のリクルートを進め、関連物品の購入と検体解析費用を執行する。
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