2015 Fiscal Year Research-status Report
進行期肺癌患者の就労支援、およびその阻害因子の同定に関する研究
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15K19159
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
吉田 達哉 愛知県がんセンター(研究所), 分子腫瘍学部, 研究員 (10729338)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 肺癌 / 就労支援 / QOL |
Outline of Annual Research Achievements |
今回、研究対象とする進行期肺癌は、他のがん腫と比較して発症年齢が高齢であり、予後が極めて不良であったため就労に関する調査は、ほとんど行われていない。一方で肺癌は部位別の死亡者数が年間70000人以上と第一位である。さらに肺癌の治罹患率は増加傾向にあるとともに、労働生産年齢である若年者での発症が増加している。しかし医学の進歩により、従来の抗癌剤治療より治療成績が良好な分子標的治療薬が開発され、予後が飛躍的に改善している。就労支援の一環としてこれまで調査されることが少なかった進行肺癌患者を対象として、治療前または治療中の就労活動と患者、患者家族の経済的な負担、QOLの実情を調査することとした。本研究では、 抗がん剤治療中の進行期肺癌患者の就労に関する調査(解析総目標数:500)を行うことしている。 抗がん剤治療中の進行期肺癌患者を対象として臨床的背景、就労の状況、就労希望の有無、経済的な負担、QOLなどについてアンケート調査を行う。就労活動に関わる規定因子についてはカテゴリーに分類して調査する。 また未治療進行期肺癌患者に対する就労活動に関わるアンケート調査(回収目標数:400):未治療の肺癌患者を対象として就労の状況、治療前の就労に関する不安、経済的な負担状況や就労継続の希望の有無、QOLをアンケート調査を行う。さらに経時的に同調査を行い、治療経過中での就労に関する状況や経済的な負担の変動について調査する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
進行期肺癌患者を対象としたアンケート調査表を作成。それを元に、2015年度中より抗がん剤治療中の進行期肺癌患者を対象として臨床的背景、就労の状況、就労希望の有無、経済的な負担、QOLなどについてのアンケート調査を開始しているが、患者集積(目標奨励数500例)が若干遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの研究の患者集積を進めるとともに、研究計画の予定通り、がん診療に携わる医療者に対する医療従事者(医師、看護師、薬剤師)を対象にがん患者の就労に関する調査を行う。可能であれば全国の肺癌診療に関わる医師(がん拠点病院や地域がんセンターなど)を対象として、アンケート調査を行う予定である。
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Causes of Carryover |
予想以上に患者集積に時間を要しているため、データベースの構築が間に合っておらず、集積したデータを管理する機器の購入が間に合わなかったため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
今年の上半期までに、前年度に間に合わなかったデータベースの構築を行う予定である。 今年度行う予定であった計画については、引き続き継続する予定である。
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Research Products
(8 results)