2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of ultra-sensitive detection method not affected by oxidation / reduction substances in biological samples and verification of its development
Project/Area Number |
15K19182
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
外園 栄作 九州大学, 医学研究院, 講師 (60404042)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 高感度検出 / 錯体化学 / 過酸化水素 |
Outline of Annual Research Achievements |
現在,臨床検査領域における生体試料分析には,数多くの酸化酵素が用いられ,生成した過酸化水素,4-Aminoantipyrine,トリンダー試薬をペルオキシダーゼ(POD)により酸化縮合させ生成物の呈色程度を利用して検出する方法が用いられている。そのため試料中の酸化・還元物質の影響を強く受け,特に尿を試料とする際には測定に大きな影響を受けるなどの問題がある。 そこで,本研究では,直接,過酸化水素(H2O2)を定量することにより,これら問題を回避し,かつ,金属および界面活性剤の添加により現行法のPOD発色法よりもさらに高感度に分析可能な新しい検出系技術の開発を試み,その技術応用の可能性について探索・検討をおこなってきた。 その結果、本研究の目的を達するための色素と金属の組合せ、またはそれを反応させるための反応条件を見出すことに成功した。またH2O2の反応安定性試験では、検討した広い範囲のpH環境下において本反応が有効であることを確認できた。このことは、幅広いpH環境にて酸化酵素から生成される過酸化水素を適切にとらえることを意味している。 ただし、目標とした測定感度は現行の検出技術の15~50倍ほどにとどまり,目標とする100倍程の感度には到達できないかった。今後、更に感度を追求し、本法の高感度検出技術の有用性、応用性について検証を行う。なお、研究期間中にSan Diegoにて行われたAmerican Association for Clinical Chemistry(2017)で学会発表を行った。
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Research Products
(1 results)