2015 Fiscal Year Research-status Report
マルチモーダル非侵襲脳機能測定を用いた鍼灸鎮痛機構の解明
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15K19196
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Research Institution | Meiji University of Integrative Medicine |
Principal Investigator |
村瀬 智一 明治国際医療大学, 医学教育研究センター, 客員助教 (00708943)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | fMRI / 鍼灸 / MRI / 安静時脳活動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、磁気共鳴法によるマルチモーダ非侵襲脳機能計測を用いて、鍼治療効果の個人差に関連する定常的脳活動を解析することである。鍼治療による鎮痛効果には個人差があることが知られており、個人差の要因を明らかにすることは 鍼治療の臨床効果を高める上で、非常に重要な課題である。本年度は、健常被験者を対象として、撮像シーケンスの調整および鍼刺激前後の安静時脳活動変化の経時変化の検証を行った。鍼刺激前後の安静時脳活動の変化を調べるために健康成人13名に対して、鍼刺激前後のresting state(rs)-fMRIの測定を実施した。その結果、鍼刺激前後のrs-fMRIを独立成分分析方(ICA)を行った後、dual regression解析を行った処、複数の安静時脳活動ネットワークRSNの中でデフォルトモードネットワーク(DMN)のみで鍼刺激前後に有意な変化が認められた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度はヒトを対象として、rs-fMRIの方法論に関する予備的実験が終了した。鍼刺激前後での安静時脳活動の変化を捉えることができ、安静時脳活動に関する解析方法の方策がたった。腰痛症状をもった被験者の例数が不足しているため、平成28年度も例数の追加を行っていく。
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Strategy for Future Research Activity |
不足している腰痛症状を持った被験者の例数追加を行いつつ、今後も当初の計画に沿って研究を推進する。また来年度は研究成果の論文化を進めていく。
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Causes of Carryover |
当初計画していた国際学会での成果発表を事情により取り消し、次年度に成果発表を海外で行うこととした。また、条件を満たす被験者を十分に確保できず、被験者数が予定数を下回った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1)昨年度予定していた海外での成果発表及び情報収集を行う。2)条件に合致する被験者を対象としてfMRI実験を行うための被験者謝金に必要な経費として、1)、2)共に平成28年度請求額と合わせて使用する予定である。
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