2015 Fiscal Year Research-status Report
子宮頸がんに対する外部照射と腔内照射の高精度な積算線量評価システムの開発
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15K19199
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
角谷 倫之 東北大学, 大学病院, 助教 (20604961)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 放射線治療 / 子宮頸癌 / 非剛体位置合わせ / 小線源治療 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、子宮頸がんの放射線治療における外部照射と腔内照射の高精度な積算線量評価システムを構築することである。今年度は、その外部照射(アプリケータが挿入されていない)と腔内照射用(アプリケータが挿入)のCT画像間でのdeformable image registration(DIR)の精度評価を詳細に行うため、可変型女性用骨盤ファントムを設計・作成した。このファントム設計では、まずアプリケータ挿入による子宮、膀胱の変形を再現でき、また実際の患者のCT値に近い素材を探索し、子宮はウレタン、膀胱はシリコンを今回は選択した。また、実際の患者の形状を再現するため、この素材と患者CT画像データと3D printerを用いて実際の患者形状に近い臓器を作成した。アプリケータ挿入前および挿入後のファントムのCT画像は、実際の患者のCT画像に近い形状およびCT値となった。また、このファントムに2-3mmのマーカを複数設置することでDIR精度検証を行えることも確認した。また、同時並行で力学・幾何学変形を組み合わせた幾何学・力学の統合画像処理技術の構築を行った。従来の幾何学変形に対して有限要素法を用いた力学変形組み合わせることでその技術を構築した。また、簡易精度評価においても従来の幾何学変形よりもこの統合画像処理技術を用いた変形ではより精度良くDIRできることが確認できた。次年度は、この作成したファントム、実際の患者画像を用いてDIR精度評価を詳細に行い、DIRパラメータの最適化を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
現在までに可変型女性用骨盤ファントムの作成が完了し、また次年度行う予定であった力学・幾何学の融合画像技術開発にも取り掛かっており、当初の計画以上に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の予定通り以下の2点を行う予定である。
1. 実際の子宮頸がん患者のCT画像および作成したファントムのCT画像を用いて、今回作成した幾何学・力学の画像変形技術を用いた画像変形の精度を明らかにする。 2. 画像変形法を実装した積算線量システムを構築し、積算線量システムの精度検証およびその有効性を明らかにする。
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Causes of Carryover |
可変型女性骨盤ファントムを2個作成する予定であったが、プロトタイプ版の1個しかまだ作成しておらず、その予算が次年度に繰り越しとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は今年度作成したプロトタイプ版を基にもう一度ファントムを作成する予定である。
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Research Products
(3 results)