2017 Fiscal Year Annual Research Report
Evaluation of scan protocols appropriate for patient-size in adult and pediatric CT examinations
Project/Area Number |
15K19202
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
藤井 啓輔 名古屋大学, 医学系研究科(保健), 助教 (40469937)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 医療被ばく / 放射線防護 / 臓器線量 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、線量および画質評価に基づいて、体幹部CT検査において被検者の体型に適した撮影条件を検討することを目的としている。一般的には、線量を低減すると画像ノイズが増えるため、僅かなCT値差の物体の描出能を表す低コントラスト分解能は低下すると考えられている。このように、線量と画質との間には、トレードオフの関係があるため、至適な線量でCT検査を行うには、線量と画質のバランスがとれた撮影条件を検討する必要がある。そこで、昨年度は、代表的な成人の腹部径を模擬し、低コントラストモジュールを複数個封入した画質評価用ファントムを作成した。今年度は、CT装置を用いて、臨床で使用されている管電流等の撮影条件を変えて画質評価用ファントムを撮影し、取得した画像を用いて画質評価を行った。例として、臨床でよく利用されている管電流変調機能(TCM)を用いて撮影した画像と、管電流一定の条件(TCMを用いた撮影条件と線量指標値は同程度)で撮影した画像を用いて画質および線量評価を行った。画質については、解析対象画像からノイズマップを推定した。両者のノイズマップを比較すると、TCMを用いて撮影した画像の方が、画像ノイズが大きい箇所が少なかった。また、線量については、シミュレーションソフトウェア(ImpactMC)を用いて、ファントム内の線量分布を評価した。TCMを用いた場合、ファントム中心部の線量は、管電流一定の場合と比べて10%程度高い値であったが、ファントムの前面または後面(表面化1cmの位置)の線量については、17%程度低い値であった。TCMを用いることで、線量分布は全体的により均一になり、また、画像ノイズを効率的に低減できていることが分かった。
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Research Products
(7 results)