2016 Fiscal Year Annual Research Report
Basis examination for development of prevention of vascular occlusion by non-invasive ultrasound
Project/Area Number |
15K19208
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Research Institution | Nihon Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
澤口 能一 日本薬科大学, 薬学部, 助教 (20735477)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳梗塞 / 血管再閉塞予防 / 非侵襲的超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
心筋梗塞、脳梗塞は、いずれも血栓形成が関与する血管閉塞が原因となる疾患である。これらの疾患の治療には、ステント留置術や血栓溶解薬であるプラスミノーゲンアクチベータ(rt-PA)による血流再開通治療が施行されている。しかし、いずれの療法においても血流再開通後の血栓再成長による血管閉塞が致命的な問題となっている。 本研究では、この血管再閉塞の問題に対し非侵襲的超音波のみを使用した新規血管再閉塞予防法の開発を目的とした。 これまでの研究で、ウシ血漿を用いた独自に開発した血栓成長モデルを用いて非侵襲的超音波による“血栓成長抑制効果”を見出した。そのため、ヒト血漿を用いた血栓成長モデルでも同様の血栓成長抑制効果を得ることができるかについて検討を行った。また、超音波による血栓成長抑制効果の最適化を行うべく、至適な超音波照射条件を見出す検討を行った。 その結果、ヒト血漿を用いた血栓成長モデルでも超音波による血栓成長抑制効果を明らかにしたと共に論文を作成した(Sawaguchi Y and Wang Z, Neurosonology,30(1),2017)。 また、超音波は非侵襲的出力の範囲内においても音響強度依存的に血栓成長抑制効果を示すことを明らかとした。また、この血栓成長抑制効果は音響強度に対し、対数近似的に効果が増強することを明らかとした。 しかし、現在検討に用いている血栓成長モデルは、生体内環境を十分に反映していると言えないため、今後は動物の血管閉塞モデルを用いて超音波による血管閉塞抑制効果が得られるか検討していく。
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Research Products
(6 results)