2016 Fiscal Year Annual Research Report
Predictive value of biomarkers for the risk of dementia and vascular dementia in patients with vascular risk factors
Project/Area Number |
15K19227
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三輪 佳織 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (80645341)
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Project Period (FY) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脳小血管病 / 認知機能障害 / オメガ脂肪酸 / mild parkinsonian sign / 椎骨動脈径拡大 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ラクナ梗塞、白質病変、脳微小出血といった脳小血管病を潜在的に認める対象において、血管性認知機能障害の関連や血管性認知機能障害につながる予測因子について、解析している。平成28年度は、平成27年度に引き続き血管性認知機能障害、認知症に関する先行研究を継続し、その成果を第42回日本脳卒中学会や第57回日本神経学会で口頭発表で報告をした。報告内容として、前向きコホート研究から、オメガ脂肪酸の検討について、DHA、EPA、アラキドン酸、ジホモ-γ-リノレン酸のうち、血清DHA濃度の3分位において、一番高値群が低値群に比し、脳小血管病や脳萎縮など頭部MRI病変やApoEε4から独立して認知症発症に有意な関連を認めたことを発表した。さらに、当研究室で得られた知見やバイオマーカー測定で得られたデータを整理し、見出された知見を論文化すべく、脳小血管病と認知機能障害、認知症との関連を整理し、英語論文 (Miwa K, et al. J Alzheimers Dis, 2015. Miwa K, et al. Eur J Neurol 2016)に報告した。さらに、対象が同じコホートから、脳小血管病と軽微な運動機能障害とされるmild parkinsonian sign(MPS)について検討し、日本人のMPSについての血管性因子の関与、脳小血管病の臨床的意義を英語論文で報告した(Hatate J, Miwa K, et al. Parkinsonism Relat Disord 2016)。 平成29年度は、本研究のまとめとして、前向きコホート研究における登録患者の冷凍血清のバイオマーカー測定(とくにMMP-2、MMP-3、MMP-9, Nt proBNP)から得られた知見を解析し、認知機能低下の関連や、頭部 MRI 画像の脳小血管病変、椎骨動脈径の縦断的は拡大について検討した結果を、投稿準備中である。
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Research Products
(5 results)